【イギリス】プリマス海洋研究所、海洋植物プランクトンによるCO2吸収量推定。年間最大42Gt 2020/05/27 最新ニュース

【イギリス】プリマス海洋研究所、海洋植物プランクトンによるCO2吸収量推定。年間最大42Gt 1

 英プリマス海洋研究所は5月25日、海洋植物プランクトンによる地球規模の年間の二酸化炭素吸収量を初めて推計。38Gtから42Gtと試算した。1998年から2018年までの20年間の海の色に関する衛星観測データと、照度に対する海洋植物プランクトンの光合成に関する現地観測データを組み合わせて弾き出した。

 今回の研究は、年・季節・場所による地球規模の基礎生産(もしくは一次生産)の変化を評価するとともに、環境条件による海洋植物プランクトンの光合成の変化に対する基礎生産量の感度を調査した。基礎生産とは、光合成や化学合成により、栄養塩等の無機物から有機物を生産すること。今回の研究は、学術誌「Remote Sensing」の中で「Primary Production, an Index of Climate Change in the Ocean: Satellite-Based Estimates over Two Decades」という論文で発表された。

 共同研究機関は、プリマス海洋研究所、オックスフォード大学、ヴィルフランシュ海洋研究所、エクセター大学、シドニー工科大学、Institut de Ciències del Mar(ICM)、Instituto de Investigaciones Marinas、東京大学、レイファンカルロス大学、Marine and Freshwater Research Institute、廈門大学、北海道大学、スプリット大学、アルゼンチン国立漁業調査開発研究所(INIDEP)、ビーゴ大学、インド宇宙研究機関(ISRO)の宇宙応用センター(SAC)、コペンハーゲン大学、グローニンゲン大学、オーストラリア海洋科学研究所、国立地球観測センター(NCEO)等。

 二酸化炭素の吸収では、森林等の陸上生物の役割に注目が集まっているが、海洋植物プランクトンも大気中の二酸化炭素を吸収し有機物に変えており、気候変動緩和の観点からも重要度が高い。そのため同プランクトンによる基礎生産の推定は、海洋と気候変動の関連性を理解する不可欠な研究。たとえば、1998年から2018年までのデータでは、沿岸付近での二酸化炭素吸収量が高く、外洋では吸収量が少ないことや、エルニーニョ現象等による変化も観られた。確信度の高い明確な気候の傾向を特定するには、30年分のデータが必要だという。

【参照ページ】For the first time, research led by PML brings together satellite ocean colour observations from across two decades with high-coverage in situ observations to compute primary production on a global scale.

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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