private 【EU】欧州食品安全機関、ミツバチの死亡率に関する調査報告書公表。農薬ガイダンス改訂の一環 2020/08/12 最新ニュース

 EUの欧州食品安全機関(EFSA)は7月28日、ミツバチの死亡率に関する調査報告書を公表した。EFSAは2021年初旬に「農薬のミツバチに対するリスク評価ガイダンス文書」を改訂する計画を進めており、同レポートは改訂に向けた1つの主要資料として活用される。

 近年、欧州ではミツバチの減少や大量死が問題視されており、その原因のひとつに、殺虫剤として使用される農薬が指摘されている。ミツバチ等の送粉者の数が減少すると、植物の受粉に影響を与え、世界の食糧生産に大きな影響を及ぼすため、農薬の取り扱いには適切な措置を講じる必要がある。

【参考】【EU】 欧州委員会、ネオニコチノイド系3種を含む殺虫剤の屋外使用を2018年中に禁止(2018年5月8日)
【参考】【フランス】ネオニコチノイド系農薬5種の農業使用を禁止法が施行。蜂等の送粉者保護(2018年9月7日)

 欧州連合(EU)では、農薬登録する際にミツバチへのリスク評価を義務付けている。EFSAは2013年7月、登録申請者および評価者となる政府機関に向けたリスク評価ガイダンスを公表。しかしEU加盟国から当該文書の見直し要求が続いていたため、欧州委員会は2019年3月、EFSAに対しガイダンスの改訂を指示。その一環として、ミツバチの死亡率に関する新たな科学的根拠に基づく調査を実施し報告することがEFSAには求められていた。

 EFSAが今回発表したレポートは、セイヨウミツバチ、マルハナバチ、単独で暮らすハチを対象に、死亡率に関する最新調査をまとめたもの。類似の調査は、過去にも行っているが、今回の調査はより体系的なアプローチに沿って実施することや、採集における死亡の調査範囲を拡大することに焦点を置き、ミツバチ減少と農薬の因果関係をより深めることを目的とした。

 また、8つの評価項目を策定し、異なる種類のミツバチや、季節別、活動期間/非活動期間、養蜂所における影響などを検討しやすくした。EFSAによると、当該3種のミツバチの死亡率に関する調査としては、同レポートが現時点で最も広範かつ体型的なデータを保有しているという

 EFSAは今後、10月から11月末にガイダンス文書改定案に関するパブリックコメント募集を実施し、12月にワークショップを開催。2021年1月から3月の期間に、改訂内容の最終化および文書の公開を行う予定。

【参照ページ】Pesticides and bees: evidence on mortality rates reviewed

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