米セメント製造ソリディア・テクノロジーズのトム・シューラーCEOは10月15日、製造工程で二酸化炭素を大量に排出するセメントに関し、製法を追求することで、むしろ二酸化炭素を吸収する「カーボンネガティブ」型のコンクリート生産の可能性が出てきたと発表した。
セメントは、鉄鋼と並び、製造過程で二酸化炭素排出量を大量に排出する素材。コンクリートもセメントを原料としているため、土木や建設の分野では、セメントの二酸化炭素排出量削減も重要な分野となっている。
【参考】【アメリカ】ソリディア、コンクリート製造のCO2ネット排出量を70%削減。大気中のCO2固定(2019年4月29日)
同社は2019年4月、従来技術に比べ二酸化炭素排出量を70%削減できるコンクリートを発表。大きな注目を集めた。通常セメントは、水と反応させることで硬化させるが、同社の製法は、水ではなく二酸化炭素と反応させて硬化させる。その過程で、二酸化炭素分子が分解されて炭素原子が石灰石となり、コンクリートを凝着させる。
今回、シューラーCEOは、回収した二酸化炭素を、シュウ酸やクエン酸等の化学物質に転換し、これらの酸を使用して建設現場でセメント反応させることで、4倍もの炭素を詰め込んだコンクリートができる可能性を発表。これが実現すると、カーボンネガティブ型のコンクリートができるという。
【参照ページ】Solidia Technologies Announces Possibility of Turning Concrete into a Carbon Sink for the Planet
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