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【イギリス】政府、カーボンニュートラルで雇用大転換を発表。必要スキル取得でミスマッチ解消へ

 英ビジネス・エネルギー・産業戦略省と教育省が設置した独立機関「グリーン・ジョブ・タスクフォース」は7月14日、グリーン産業革命に向けた新たな雇用戦略について提言書を発表した。具体的な15の施策が提言された。

 英国では、ボリス・ジョンソン首相が2020年11月に「10ポイント・プラン」を発表し、合計120億ポンド(約1.65兆円)の資金を動員した上で、民間投資を現在の水準から3倍にまで増やし、2030年までに、洋上風力発電で6万人、ゼロエミッション車で4万人、不動産の省エネで5万人を含む合計25万人分の雇用創出を狙う政策を発表している。グリーン・ジョブ・タスクフォースは11月に発足し、独立的な立場から両省に対して答申をまとめた。

【参考】【イギリス】首相、2030年ガソリン・ディーゼル新車販売禁止方針表明。脱炭素に向け10重点施策も発表(2020年11月19日)

グリーン見習い制度

 すでに実施されている「原子力デスクエンジニア」「風力発電タービンの保守・運用技術者」「研究者・環境実務者」のグリーン見習い制度をあらためて支持。その上で、グリーン見習い諮問委員会(GAAP)がイングランド企業と協力し、グリーン経済に適応するためのスキルを習得するための見習い制度を確立する。

グリーン・スキル・ブートキャンプ

 政府主導で、成人を対象に最長16週間の無料で柔軟な研修プログラムを提供。具体的には、グリーンビルディングの改修管理、太陽光発電パネルの設置、持続可能な農業、原子力発電の導入、クリーン輸送等での技術的な訓練を例示した。

電動化技術の向上

 政府がすでに発足した電気自動車(EV)に関する最先端のスキルを教育する「Emerging Skills Electrification Project」を通じ、技術習得のための短期コースの開発、教師のトレーニング支援、大人向けの「アップ・スキリング」機会の無償提供等を実施する。

産業のトランジション支援

 英政府は2020年に「北海トランジション・ディール」を発表し、石油・ガス産業から再生可能エネルギー分野への職業転換で4万人をサポート。英国初の「産業脱炭素戦略」でも、産業界が競争力を維持しながら、排出量を海外に移転させることなく、カーボンニュートラルに沿って脱炭素化を進めることを支援する。

雇用支援

 新型コロナウイルス・パンデミックでは、1,450万人の雇用を支援。

 英政府は今回の報告書を受け、産業界、研修機関等のステークホルダーの代表を招聘した分野横断での実行グループを組成。政府の計画と実行を監督する役割を担う。さらに政府は、11月の第26回国連気候変動枠組条約グラスゴー締約国会議(COP26)に先駆けてハッピょすうる「ネット・ゼロ戦略」の策定に、今回の答申結果を反映させる。

【参照ページ】Expert report: every UK job has the potential to be green

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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