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【インド】WBCSD、Eコマース大手と配送車両のEV転換を促進するレポート発表。スコープ3削減

 持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は4月26日、インドEコマース大手Flipkartと共同作成したインドでのEコマースの輸送で電気自動車(EV)を導入するインパクトに関するレポートを発表した。

 同レポートの目的は、インド及び世界でEコマース物流へEV導入を促進することの効果を探ることにある。FlipkarでのEV導入を分析し、課題と対策を提言した。Flipkartは2030年までに事業運営に関係する車両を電気自動車(EV)に転換する国際イニシアチブ「EV100」に、インドで最初に加盟した企業。2030年までに国内に2.5万台のEVを導入する計画。

【参考】【国際】フォード、欧州で乗用車販売をEV・PHVのみへ。出光は超小型EV開発。EV100加盟企業も101社に(2021年2月18日)

 インドのEコマース市場は2011年以降、約35倍に成長しており、2021年の840億米ドル(約11兆円)から2030年には3,500億米ドル(約45兆円)へと約4倍に成長する見込み。これはGDPの3.5%に相当するという。

 大幅な需要増加に対応するため、今後10年間で16万台以上の新しい配送車両を導入する必要がある一方で、 都市部への配送とラストマイル配送は、Eコマース企業のスコープ3排出量の約65%を占めており、EV導入が重要となる。

 2030年までにインドのEコマース市場における配送車両にすべてEVを導入した場合、年間300億lの化石燃料の消費が削減でき、二酸化炭素排出量を44%削減できる試算。

 同レポートでは、4つのテーマ「車両の利用可用性と開発」「保有車両モデルの最適化」「充電インフラの所有と活用」「ドライバーの労働メリットの改善」に対して、FlipkartのEV導入アプローチの分析と各ステークホルダーを含めた以下の重要な学びが提言された。

  • Eコマース企業は、市場需要を把握し、車両のサイズ、積載量等を最適化した配送用EVを開発する
  • OEMメーカーは、製品の品質を高め信頼性を高めるイノベーションを進める
  • EVベンダーは、インドの全Eコマース企業の要求に応えるべく規模の拡大をする
  • 金融機関は、OEMメーカーと協業し、資本アクセスしやすくする
  • Eコマース企業は、充電インフラの利用可用性、所有、最適化に関する課題を解決するためにパッケージソリューションを提供する専門ベンダーやEV充電ステーション事業者を積極活用する
  • EVベンダーはドライバーの意識向上、能力開発などの人材育成に投資し、効率的かつアクセスしやすいEVの充電ネットワークを提供する
  • 政府と産業界は、EVバリューチェーンの発展に寄与するため、協力し政策を展開する

【参照ページ】E-commerce businesses an ideal candidate to lead the EV transition in India – new report shows
【参照ページ】Advancing electrification of e-commerce deliveries in India: A Flipkart case study
 

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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