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【EU】欧州委、エジプトとイスラエルと天然ガス供給で合意。再エネ、水素でも協力関係

 欧州委員会、エジプト石油鉱物資源省、イスラエル・エネルギー省の3者は6月15日、天然ガスの輸出協力で合意文書を締結した。欧州委員会は、ロシアからの天然ガス輸入依存を減らすため、共同購買する輸入代替相手国との調整を進めていた。

 今回の合意では、エジプト、イスラエル、及びEU加盟国を含む東地中海地域で算出される天然ガスを安価に安定的にEUに供給するため、協力することを謳っている。具体例としては、エジプトLNGインフラを利用すること等を掲げた。一方、価格に関しては、市場志向の価格設定の原則に基づくことを明記した。また、当該国の地産地消ニーズも考慮する。

 さらにEU向けの輸出を促進するため、3者が協力してインフラの効率的な活用計画を策定。EU企業によるイスラエルとエジプトでの天然ガス探査と生産へ の投資もEUが奨励する。生産国での政府承認を得るためのロードマップも作成する。

 気候変動との関連では、EUは、2050年カーボンニュートラルを実現する上で、2030年までは天然ガスがEUで重要な役割を果たし、その後は使用量を減少させることを明記。今回の天然ガス生産でも、メタン漏出の削減、炭素回収・貯留(CCS)の可能性の追求、二酸化炭素排出崚削減と天然ガスのカーボンニュートラル化に関するベストプラクティスの基準、知見、技術を提供する方法の模索を盛り込んだ。

 また、再生可能エネルギー、水素、省エネの分野でも、双方での官民協力でも合意。これにより、EUからエジプト及びイスラエルへの同分野での影響力を確保した。加えて、欧州委員会とエジプトは同日、別途、共同声明を発表し、地中海水素パートナーシップを通じ、再生可能エネルギーによる発電の加速的成長、地中海横断インターコネクターを含む送電網の強化と拡張、グリーン水素の製造等でも合意している。

 さらに、同合意で促進されるプロジェクトに関し、海洋汚染及び陸上汚染の防止でも協力することでも合意した。

 同合意は、3年間の期限だが、自動的に2回まで延長される。また年に1度以上、協議の場を持つことも盛り込んでいる。

【参照ページ】EU and Egypt step up cooperation on climate, energy and the green transition
【参照ページ】EU Egypt Israel Memorandum of Understanding

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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