Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【EU】EU理事会、食糧危機で途上国支援強化決定。アフリカ、カリブ海、太平洋島嶼国へ影響力確保

 EU加盟国閣僚級のEU理事会は6月20日、ロシアのウクライナ戦争による世界中の食料安全保障上の危機に対応するための方向性を採択した。発展途上国への緊急支援を強化するとともに、持続可能な食料システムへの転換を促進。経済制裁では明確に食料を除外することを決定した。

 今回の決定では、EU全体が「チーム欧州」として行動することを明示。ロシアに対しても、食料輸出に関しては経済制裁を課さないことを明確にし、むしろ貿易促進に向けて関係者に働きかける。国連の世界危機対応グループにも積極的に協力する。

 これを受け、欧州委員会は6月21日、アフリカ、カリブ海、太平洋島嶼国に対し、欧州開発基金の積立金から6億ユーロ(約860億円)を拠出する政策を採択した。人道支援が1.5億ユーロ、持続可能な食料システムとレジリエントに3.5億ユーロ、被災国への支援を促進するIMFの貧困削減・成長トラスト(PGRT)に対して1億ユーロを費やす。

 EUはすでに、世界中で行われている人道的支援に加え、NDICI-Global Europeから持続可能な農業、基礎栄養、水・衛生、社会安全保護に関するプロジェクトに対し、サブサハラ・アフリカ地域で20億ユーロ以上、北アフリカで10億ユーロを拠出。他にも、EUの食糧・レジリエンス・ファシリティからも同地域へ2億2500万ユーロ相当が提供されている。また、中南米・カリブ海地域とアジアに対しては、2024年までNDICI-Global Europeの下で、9.6億6ユーロの資金が提供される予定。これらは発展途上国の政策にEUが影響力を確保するという政治的な意義も持つ。

 一方、EU理事会は6月20日には、中東湾岸諸国との戦略的パートナーシップに関する方向性を採択。気候変動とグリーントランジション、エネルギー安全保障、人道・開発ニーズ等の分野で協力を続けていくことを決定した。

【参照ページ】Global food insecurity: Council approves conclusions on the Team Europe response
【参照ページ】Food security: EU to step up its support to African, Caribbean and Pacific countries in response to Russia's invasion of Ukraine
【参照ページ】Council approves conclusions on a strategic partnership with the Gulf

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。