中国外食大手ヤム・チャイナ・ホールディングスは9月9日、2021年に発表したサステナブル・パッケージ戦略の進捗状況を発表した。同社は中国でケンタッキーフライドチキン(KFC)チャイナとピザ・ハット・チャイナ等を運営している。
同戦略では、プラスチック製ストロー、プラスチック製食器、ビニール袋の提供を削減し、紙ストロー、紙袋、生分解性ビニール袋への転換を進めている。カトラリーに関しては、2021年末時点で中国本土のKFCレストラン90%以上で木製カトラリーに転換済み。また同社傘下の全店舗では、プラスチック製ストローを全廃し、紙製ストローに転換済み。
容器・包装では、すでに100%リサイクル可能な素材に転換済み。2025年までの目標では、紙製容器・包装のFSC認証取得100%、非分解性プラスチック製容器・包装の重量を2019年比30%減を目標として掲げている。紙製容器・包装でも、設計変更等を通じ、原単位使用量を削減している。中国本土のKFCとピザハットの店舗のうち約70%が、分解できないレジ袋を廃止し、紙袋または完全に生分解性のあるプラスチック袋を採用。2021年だけで使い捨てプラスチックの使用量を約1,200t削減した。2021年には同社が進める使い捨て廃止プログラム「Reusable Serving Basket Program」の導入店舗が全7,300点をカバーし、資源消費量をさらに削減しにいく考え。
また同社は、中国全土で45万人以上を雇用。人材開発では、「イノベーティブ包括研修システム」により、店舗ゼネラルマネージャーやブランドオペレーションマネージャー等、さまざまな管理職を対象とした徹底的かつ包括的な研修を実施しており、社内昇進を促進。すでにオペレーション部門ではほぼ100%が社内昇進で賄われているという。総研修予算は総額4億5600万人民元(約92億円)。
さらに、「KFCビジネススクール」と「ピザハット・マネジメント研究所」という管理職研修プログラムも用意。大卒1年目の従業員が、最短1年半で店舗マネジメント研修生から店舗ゼネラルマネージャーになれる機会を提供している。加えて、YUMCカレッジプログラムでは、奨学金やスポンサーシップを提供し、従業員の大学進学を支援している。
障害者向けには、KFCが2021年12月、広州と深圳で「YUMCエンジェルカレッジ・プログラム」を正式に開始。障害者従業員に対し、中国放送大学を通じて継続的な教育を受け、職業スキルを向上させることができる機会を提供している。
【参照ページ】Yum China's Innovative Approach to Sustainable Packaging is Driving Meaningful Progress
【参照ページ】Yum China's 'People First' Approach To Unlocking Employee Potential and Career Growth
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