米ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事は9月29日、同州で販売される全ての乗用車、ピックアップトラック、SUVの新車を2035年までにゼロエミッション車(ZEV)にすることを義務付ける規制措置の検討を州環境保全局(DEC)に指示した。
同州は2021年9月、ホークル知事の下で改正環境保護州法が成立。2035年までに乗用車と小型トラックの販売、リース、車両登録等をゼロエミッション車に限定することを法定目標として設定。ハイブリッド車も禁止の対象となることを決めている。
【参考】【アメリカ】ニューヨーク州、2035年までにゼロエミッション車限定の州法が成立。ハイブリッド車も禁止(2021年9月16日)
今回の発表では、2012年に成立した同州の大気汚染物質規制州法を基に、2035年までに乗用車、ピックアップトラック、SUVの新車販売をZEVに限定することを義務化するという立法手法についてのもの。同様の手法をカリフォルニア州が先に実現していることが、ニューヨーク州にとっての前例となった。
【参考】【アメリカ】カリフォルニア州、2035年ディーゼル・ガソリン新車販売禁止規則を制定(2022年8月26日)
ニューヨーク州での転換目標は、2026年までに35%、2030年に68%、2035年に100%とする考え。2026年から2034年までの乗用車、ピックアップトラック、内燃機関搭載の中型車には、新たな汚染物質基準も課す。
ZEVでは、電気自動車(EV)が念頭にあり、燃料電池自動車(FCV)も対象となる見込み。同州は、すでに中型車や大型車も含めて、自治体向けにゼロエミッション車の購入やリース、公共のEV充電スタンドや水素補給ステーションの設置に575万米ドルを拠出しており、FCVインフラも整備中。EV充電ステーションの普及では、米ニューヨーク州電力公社(NYPA)が「EVolove NY」プロジェクトで、設置台数を100代を突破。他にも連邦エネルギー省や、同州環境保全局の補助金制度を活用し、整備を後押ししている。
ニューヨーク州エネルギー研究開発局(NYSERDA)は、消費者向けのEV購入補助金制度「ドライブクリーンリベート」で、独自に最大2,000米ドルの補助金と、7,500米ドルの減税措置を提供。最大で9,500米ドルの補助が受けられる。航続距離が長いほど減税額が増える仕組み。
【参照ページ】Governor Hochul Drives Forward New York's Transition to Clean Transportation
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら