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【国際】FAIRR、家畜排泄物マネジメントで畜産大手10社にエンゲージメント開始。肥料活用へ

 機関投資家の食品・小売関連イニシアチブ「Farm Animal Investment Risk and Return(FAIRR)」は9月21日、家畜排泄物汚染への対策で、畜産世界大手10社へのエンゲージメントを開始したと発表した。排泄物を資源として活用するサーキュラーエコノミーモデルの構築を目標に掲げた。

 FAIRRは今回、家畜排泄物汚染の状況を分析した報告書を発表。畜産場からは、毎年30億t以上の排泄物が出ており、プラスチック汚染よりも重量が多いことがわかった。また、畜産業が1年間に排出する糞便の量は、世界の全人口の2倍に相当するというFAIRRの過去の調査結果も紹介。畜産糞尿の不適切な管理は、水路、大気質、生物多様性に害を及ぼす富栄養汚染につながるケースが多く、その結果、多額の訴訟が発生し、地域住民が農場の拡張に反対したケースも複数あるという。

 畜産排泄物分野での機関投資家エンゲージメントは今回が世界初。対象企業10社は、米国のタイソン・フーズ、シーボード・フーズ、ホーメル・フーズ、カナダのメープル・リーフ・フーズ、英国のクランウィック、中国のムユアンフーズ、WHグループ、ブラジルのJBS、BRF、タイのチャルン・ポカパン(CP)グループ。

 同エンゲージメントでは、対象企業に、サプライチェーンでの排泄物マネジメントの状況評価と、富栄養汚染等の関連リスクを管理するための具体的行動の開示を要求した。

 排泄物を肥料として活用では、流通網が構築していないため、近場の農場で多少活用され、残りは廃棄されているのが実態。そこでFAIRRは今回、肥料大手米ダーリング・イングリージェントとノルウェーYaraと連携し、排泄物を肥料として活用する可能性も探る。

 FAIRRの署名機関の運用資産総額は現在68兆米ドル(約1京円)。そのうち今回の共同エンゲージメントに参加を表明したのは現在8兆米ドル(約1,200兆円)。

【参照ページ】Investors Highlight Biodiversity Risks in the Meat Sector – Focus on Waste and Pollution

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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