
自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)と、EUの金融報告フレームワーク検討機関European Financial Reporting Advisory Group(EFRAG)は6月20日、両者の開示基準の対応マッピング表を発表した。
EFRAGは、EU企業サステナビリティ報告指令(CSRD)に基づく、欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)の検討機関。EFRAGからの提言を基に、欧州委員会がESRSを最終決定するというプロセスになっている。
【参考】【EU】改正CSRD成立。セクター別ESRSとEU域外企業向けESRS策定を2年延期(2024年4月30日)
EFRAGは、欧州委員会が2023年7月に最終決定したESRSの策定過程で、TNFDフレームワークの開示要素を取り入れるため、TNFDとの協議を続けてきた。そのため、ESRSのE4「生物多様性・生態系」は、TNFDフレームワークとの整合性が確保されている。2023年12月には、TNFDフレームワークとESRSの高いレベルの共通性を示す詳細な相互運用性マッピングを作成することを発表していた。
【参考】【国際】TNFDとEFRAG、双方の開示基準の整合性向上で合意。詳細マッピング作成へ(2023年12月25日)
今回の発表では、TNFDフレームワークとESRSの全体開示要件である一般原則「ESRS 1」、一般開示原則「ESRS 2」、気候変動「ESRS E1」、汚染「ESRS E2」、水・海洋資源「ESRS E3」、生物多様性・生態系「ESRS E4」、資源利用・サーキュラーエコノミー「ESRS E5」について、対応マッピング表を公開。TNFDが提唱する概念や定義、マテリアリティの考え方、LEAPアプローチ、「ガバナンス」「戦略」「リスクマネジメント」「指標・目標」の4つの柱、14の開示項目等がESRSと合致していることを強調した。
両者は今後も自然資本関連の情報開示をサポートするガイダンスやツールの開発に関して連携していくとした。
【参照ページ】TNFD and EFRAG publish correspondence mapping
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