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【イギリス】政府委員会、スコットランドの気候アクションを酷評。行動計画見直し要請

 英政府機関の気候変動委員会(CCC)は12月7日、スコットランド政府の気候変動目標の進捗を評価した報告書を発表した。2030年の中間目標達成に向けたアクションが不十分とし、計画の見直しを訴えた。

 今回の発表は、CCCがスコットランドの二酸化炭素排出量削減の進捗状況を評価したもの。明確な実施計画が無く透明性に欠けると厳しい評価を下した。2009年にスコットランド気候変動法が制定されてから、スコットランド政府は11の法的目標のうち7つを達成できていない。CCCは今回、スコットランド政府はかつてはカーボンニュートラルの先進地域だったが、その地位は失われたと酷評した。

 同報告書では、スコットランドにおける二酸化炭素排出量は2019年から2020年にかけて12%減少し、1990年の排出量の半分となり目標達成となった。しかし、新型コロナウイルス・パンデミックによる削減効果が大きく一時的な成果であり、2030年までに二酸化炭素排出量を1990年比で75%削減するという中間目標達成について懸念を示した。

 スコットランド政府のカーボンニュートラル計画は、イギリスの他地域と比較して遅れていることも指摘。輸送・交通手段では、電気自動車の販売台数がイングランドよりも少ないが、不足を補う政策の検討に消極的である。建築関連の排出量削減のために公的資金を投入しているが、必要な規模の熱とエネルギー効率の改善の見通しは立っていない。また、スコットランドの泥炭地の復元状況は、スコットランド政府独自目標の年間2万haの半分以下であり、CCCが勧告する目標値年間4.5万haを大きく下回る。

 CCCはスコットランド政府に対し、定量化された計画を早急に提出するよう求めた。また各産業ごとに効果的な政策を検討できるよう英政府と協力することを提案した。

【参照ページ】Scotland’s climate targets are in danger of becoming meaningless

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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