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【国際】COP28、重工業・運輸でのカーボンニュートラル加速でITA発足。2年以内に大規模投資目指す

 国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)議長のアラブ首長国連邦(UAE)スルタン・アル・ジャベール議長、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のサイモン・スティール事務局長、マイケル・R・ブルームバーグ国連事務総長特使(気候野心・ソリューション担当)、マーク・カーニー国連事務総長特使(気候アクション・金融担当)は12月2日、重工業や輸送等の排出量の多いセクター全体のカーボンニュートラル化を促進するための新たな組織「産業移行アクセラレーター(ITA)」を発足したと発表した。

 ITAは、世界の二酸化炭素排出量の3分の1を占める鉄鋼、アルミニウム、セメント、化学、海運、航空、海運、陸運の6セクターに焦点を当てる。6セクターは、現状ペースでは2050年までに排出量が30%以上増加する可能性があり、パリ協定の目標達成が不可能となる。

 ITAの事務局は、ミッション・ポッシブル・パートナーシップ(MPP)が務める。世界の産業界リーダーを、政府、金融、技術専門家と結びつけ、国際エネルギー機関(IEA)が策定した2030年の1.5℃パスウェイ目標に合致した排出量削減に必要なプロジェクトの実施に向け、投資を喚起する。

【参考】【国際】重工業2050年脱炭素化「ミッション・ポッシブル・パートナーシップ」発足。世界経済フォーラムの活動から発展(2021年1月28日)

 事務局に就任したMPPは、すでに6セクターでのカーボンニュートラル化に向けたロードマップを策定済み。そのため、同ロードマップが世界のデファクト・スタンダードとなる可能性が高い。

 MPPのロードマップでは、6セクターのカーボンニュートラル化のためには、持続可能な航空燃料(SAF)プラント300施設、ゼロエミッション燃料を使用する船舶200隻の、ゼロエミッション製鉄プラント70ヶ所、新しい低炭素製錬・精製プラント40ヶ所、商業規模の炭素回収・利用・貯留(CCUS)プラント40ヶ所が必要になるという。今後2年間で多くのプロジェクトを投資決定(FID)段階にまで持っていくことを目指す。そのため投資を躊躇させているボトルネックを特定していく。パートナー国とも連携し、あるべき政策についても議論する。

【参照ページ】COP28 Presidency, United Nations Climate Change, and Bloomberg Philanthropies Launch New Industrial Transition Accelerator for Heavy-Emitting Industries

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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