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【国際】IRENAとWTO、グリーン水素で報告書。2050年までに生産量5倍。国際貿易も

 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)と世界貿易機関(WTO)は12月9日、世界のグリーン水素市場拡大と貿易のための政策に関して分析した共同報告書を発表した。

 今回の発表は、水素市場の拡大に向けて必要な政策を分析したもの。IRENAの1.5℃目標では、2050年までに世界の最終エネルギー消費量のうち14%が水素になると試算されているが、現在生産されている水素の大部分は天然ガス等の化石燃料を原料とするグレー水素から生産されている。再生可能エネルギーから生産されるグリーン水素の供給体制を早急に構築する必要性を訴えた。


(出所)IRENA

 同報告書は、2050年までに水素の生産量を現在の5倍以上に拡大させる必要性があるとした。そのために、再生可能エネルギー発電容量と水電解槽容量の飛躍的なスケールアップが必要となるため、新たなサプライチェーンの開発の必要性を強調した。また、2050年までに世界の水素需要の約4分の1が国際貿易によって賄われるとされており、コストの低いグリーン水素を生産できる地域から需要が高い地域へ輸送する国際貿易が重要な役割を果たすとした。

【参考】【国際】国際再生可能エネルギー機関、水素貿易の将来展望提示。需要の4分の3が貿易で流通(2022年7月15日)

 グリーン水素だけではなく、グリーンメタノール、グリーンアンモニア等の派生製品についても言及。現在のグレー水素の市場規模は2億米ドル(約280億円)だが、アンモニアは175億米ドル(約2.5兆円)、メタノールは141億米ドル(約2.1兆円)と市場規模が大きい。技術開発、透明性の向上、市場成長の促進のための規制枠組みを整合させることと国際協力の重要性を説いた。

 具体的な政策として5つのテーマを提案。グリーン水素の主要製品の関税の引下げ、カーボンフットプリントに対する信頼性の高い製造インフラ構築、グレー水素とグリーン水素の製造コスト差を縮小するための支援、需要創出支援、国際協力の強化と排出量認証スキームの定義と基準の一致等を挙げた。

【参照ページ】IRENA-WTO report highlights role of trade in developing green hydrogen markets

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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