Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の97%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【国際】世界の森林消失、ブラジルとコロンビアで大幅に改善。その他地域で悪化

 世界資源研究所(WRI)は4月4日、世界の森林減少率に関する分析結果を発表した。ブラジルとコロンビアで2023年の原生林の消失が大幅に減少していたことがわかった。

 今回の発表は、米メリーランド大学GLADラボが発表しているデータを分析したもの。GLADラボでは、人工衛星からの地球観測画像を活用し、土地利用変化を可視化している。同データは、WRIのグローバル・フォレスト・ウォッチ・プラットフォームでも活用可能。

 ブラジルでは2023年1月に大統領に返り咲いたルーラ・ダシルバ大統領が、コロンビアでは2022年8月に大統領に就任したペトロ・ウレゴ大統領が環境保護と森林保全を重視している。ブラジルの森林消失率は2022年の43%から2023年には30%へと大幅に減少。コロンビアでは2023年の森林消失率が2022年と比較して約半減した。

【参考】【南米】アマゾン地域8ヶ国政府、ベレン宣言署名。社会・環境の地域協力体制を再構築(2023年8月13日)

 一方で、熱帯雨林の消失率は高止まりしており、2023年はブータンとほぼ同じ面積の370万haの原生林が消失。ブラジルとコロンビアで消失が減った分は、ボリビア、ラオス、ニカラグア等のその他の国での消失が増えた分によって相殺されてしまう状況。

(出所)WRI

 ボリビアでは2023年に原生林の消失率が27%悪化し、その半分が火災。コンゴ民主共和国では、原生林の消失率は3%程度だが、2016年以降年間50万ha以上の原生林が消失しており増加傾向が続いている。

 インドネシアでは、2023年にエルニーニョ現象が発生したため原生林の消失が27%悪化した。しかし2015年のような大規模な火災は発生しておらず、想定されていたよりも被害は小さかった。ラオスとニカラグアでは原生林の消失が年々増加しており、2023年にはラオスでは国土全体に残された原生林の1.9%、ニカラグアでは4.2%が農業の拡大によりたった1年で消失した。

 カナダでは、気候変動による旱魃と気温上昇により多くの大規模な火災が発生。過去最悪の火災が発生し、2023年には火災による原生林の消失量が2022年の5倍に増加した。

(出所)WRI

【参照ページ】RELEASE: Brazil and Colombia See Dramatic Reductions in Forest Loss, But New Fronts Keep Tropical Rates High 【参照ページ】Forest Pulse: The Latest on the World’s Forests

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。