
国際環境NGO世界自然保護基金(WWF)は4月16日、農場での食品ロス算定ツール「グローバル・ファーム・ロス・ツール」をリリースした。
今回のツールは、WWFが開発し、食品・消費財大手や小売大手が加盟する国際的な業界団体コンシューマー・グッズ・フォーラム(CGF)の食品廃棄物連合(Food Waste Coalition)の加盟企業が実証し、完成したもの。
【参考】【国際】コンシューマー・グッズ・フォーラム、農場での食品ロス削減でWWFと連携。データ収集(2023年12月29日)
WWFとテスコの調査によると、収穫中、収穫前後、収穫後の農場で発生している食品ロスは世界で年間12億t。全生産食品の約15%にあたる。さらに、農家やバイヤーは、食品ロスに関するデータがないため、残された農産物のどれだけが市場流通可能なのか、市場流通不可能なのか、腐敗しているのかを知ることができない状況にある。
そこで同ツールは、農場での食品ロス量を推定することが可能。すべての作物に使用できるが、特に果物、野菜、ナッツでの算定が想定されている。
CGF加盟企業での実証では、食品や小売の世界大手18社が参画した。世界資源研究所(WRI)の10x20x30イニシアチブや、WRAPのFood Waste Atlas、国連食糧農業機関(FAO)のFood Loss Index等、既存の報告プログラムと互換性も考慮されている。今後、農場での食品ロスに関連するスコープ3排出量を推定できる新たな機能を開発する予定で。
【参照ページ】WWF collaborates with The Consumer Goods Forum to launch new Global Farm Loss Tool to tackle upstream food loss along global supply chains
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