
石破茂首相は2月7日、訪米し、トランプ大統領と会談。日本政府側からは、平和、成長・繁栄、インド太平洋地域での日米の安定的な関係を確認した。米国は貿易赤字是正に関心を向けた。
平和については、米国は、核を含むあらゆる能力を用いた日本の防衛を強調。米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条が尖閣諸島に適用されることを改めて確認し、中国を念頭においた日米安全保障を日本側としてトランプ大統領の合意を引き出した形となった。両国はまた、サイバー空間の二国間の安全保障協力を拡大することを確認し、AI及び情報共有を深化するためのクラウドサービス等の新技術の活用にも言及した。
トランプ大統領は、合同記者会見の中で、日本が2027年までに防衛費を2倍に引き上げる政策を掲げていることに関心を示し、すでに米国からの軍事輸出額でトップの日本に対し、10億米ドルの武器輸出で合意したと話した。また、自身が掲げる「力による平和」戦略を、インド太平洋と朝鮮半島にも適用していく考えも示した。
成長・繁栄では、二国間のビジネスや投資の拡大を通じ、雇用の大幅な増加で合意。またAI、量子コンピューティング、先端半導体等の重要技術開発で協力していくとした。また経済的威圧への対抗、レジリエンス構築、自由で公正な経済秩序に支えられるインド太平洋地域の成長でも協調していくとした。
今回の会談では、日本政府側は、対米投資で日本がトップであることを強調。これにより、日本が米国にとって大きなビジネスパートナーであることをアピールした。これに対し、トランプ大統領は、現時点で685億米ドル(約10兆円)ある米国の対日貿易赤字を解消していくことが重要との立場を示した。会談では、現在約8,000億米ドルの日本からの年間対米直接投資額を1兆米ドルに引き上げることや、米国産の液化天然ガス(LNG)、バイオエタノール、アンモニアの輸入を増やしていくことで合意。LNGに関しては、アラスカでの石油・ガス開発で日本が協力することを示唆する内容がたくさん話された。
さらに、トランプ大統領は、ソフトバンクグループが米国に2,000億米ドル(トランプ大統領は孫正義ソフトバンクグループ代表取締役との会談の中で、1,000億米ドルではなく2,000億米ドルを投資するよう依頼していた)を投資することや、トヨタ自動車や日産自動車が米国での自動車生産に投資をしていることにも言及した。
一方、日本製鉄によるUSスチール買収計画に関しては、買収ではなく大規模投資にすることで双方合意した。
また、合同記者会見の中で、トランプ大統領は、2月10日もしくは11日に「相互関税」政策を発表すると発言。相手国の関税率に合わせて米国の関税率も引き上げる意思を示した。会見の中では具体的な対象国については言及がなかった。一方で、ブラジル、インド、トルコ等が対象になるとの見方もある。今回の相互関税政策は、日本に対して追加関税を課す考えはあるかという質問に対する回答だったが、日本については言及しなかった。トランプ大統領は、会談の中で関税の話はほとんどしてないと回答。石破首相は、米国が対日関税を引き上げた場合に報復関税を課すかという質問に対し、「仮定の質問には答えない」と回答した。
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