アサヒグループホールディングス傘下のアサヒバイオサイクルは3月27日、農林水産省と外務省が主導する「ブラジルの劣化牧野回復モデル実証調査」に参画すると発表した。実証期間は2026年3月まで。
今回の実証調査では、日本の農林水産省、外務省、ブラジルの農業畜産省、農業開発家族農業省、日本企業、ブラジル国内の日系農協が協働。2025年4月から、ブラジル国内のモデルファームで、日本企業が提供する土壌改良材やバイオスティミュラント、飼料用プロバイオティクス活用し、劣化牧野を再生させることで農作物や畜産物の生産性向上と、開墾目的の新たな森林伐採を行わないことなどによる環境保全の両立を目指す。
ブラジルは、牧草地や農地の60%が荒廃した、または荒廃が進行中の状態にある土地と言われている。ブラジル政府は、2023年12月に「劣化牧野を持続可能な農業生産と森林に転換するための国家プログラム」を始動。ブラジル国内の劣化牧野のうち40万km2を10年かけて再生し、農業作物・家畜・森林の総合的農業を導入する。
アサヒバイオサイクルは、製品や独自技術を提供。 飼料用プロバイオティクス「カルスポリン」により家畜の腸内の有用菌を増やし、腸内フローラを最適化させることで、豚や牛、鶏などの生育を支援する。
また同社は、枯草菌を配合した堆肥化促進材も提供。堆肥化時の温度上昇促進や減量により、効率良く良質な堆肥づくりを促進。さらにビール酵母細胞壁由来の農業資材により、植物本来の免疫力を高めるとともに、土壌を還元化することにより有用菌優勢のマイクロバイオームに変化させる。
【参照ページ】農林水産省・外務省が主導する「ブラジルの劣化牧野回復モデル実証調査」に参画 【参照ページ】日本企業や日系農協と連携した「ブラジル劣化牧野回復モデル実証調査」を開始します! 【画像】農林水産省