家庭用品メーカー大手で、アイスクリームブランドなどを展開するUnileverとバニラのサプライヤーのSymriseは、the Deutsche Gesellschaft für Internationale Zusammenarbeit (GIZ)と共に、マダガスカルのサヴァ地区で、4000のバニラ農家を支援するプログラムを実施すると発表した。マダガスカルは世界の79%のバニラ生産を占め、Unileverも自社のアイスクリームブランドで使っている。プログラムはバニラの安定供給を目指すとともに、世界でも最貧国に位置づけられる同国で、バニラの農家の高等教育へのアクセスや農業技術を向上させ、収益増加と経済的自立を促進する狙いがある。
期間は3年間で、一部はドイツ経済援助省(BMZ)が立ち上げた融資プログラム「develoPPP.de」が出資する。野外学級を活用し、バニラの生産性の向上のための農業技術や、農閑期に別品目を生産するように指導する。プログラムの一環として小学校での環境教育にも力を入れ、さらには地域で若者の就業訓練につながるような農業専門学校の設立を目指す。4000の農家が住む32のコミュニティと44の教育機関を通じて、24000人に効果を与えると試算している。
SymriseとGIZは2010年から12年に、マダガスカル北部のディアナ地区で同様のプログラムを実施。500のバニラ農家を対象に農業技術や販売手法について指導したところ、生産性は上がり、他品目の販売も拡大することで、24%の収入アップを達成した実績がある。
Unileverは10億人の生活向上支援や持続可能な一次産品の入手などを盛り込んだSustainable Living Planを公表しており、今回のバニラ農家のような小規模な自営農家を支援を実施することで、自社のサプライチェーンの中でも社会に貢献することができるとしている。
【企業サイト】Unilever Sustainable Living Plan
【企業サイト】Symrise
【団体サイト】GIZ
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