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【国際】UKSIF、石油大手の気候変動リスクに対する運用会社30社の意識調査結果発表

 UKSIF(英国社会的責任投資フォーラム)と、セインズベリー家慈善基金グループの団体「Climate Change Collaboration」は4月26日、運用大手に対し、気候変動リスクが石油企業大手のバリュエーションに与える意識を調査した報告書を発表した。

 同報告書は昨年も発行されており、今年が2回目。調査票は大手69社に送付され、ブラックロック、フィデリティ・インターナショナル、HSBCグローバル・アセット・マネジメント、リーガル&ジェネラル・インベストメント・マネジメント、AVIVA Investors、シュローダーズ、Robeco、Generation Investment Management、Impax Asset Management等30社が回答した。

 報告書によると、エネルギー転換リスク、訴訟リスク、規制リスク、レピュテーションリスクの4つについて、今後2年以内にいずれかが石油企業大手のバリュエーションに重大な影響をもたらすと答えた回答は、90%と高かった。

 そのうちエネルギー転換リスクに関しては、二酸化炭素排出量排出に対する規制強化等のエネルギー転換リスクが今後5年間で石油企業大手のバリエーションに影響を与えると応えた運用企業は89%に達し、昨年の報告書から約2倍に増加した。そのうち33%はすでにネガティブに影響していると回答。また52%は今後2年以内に影響をもたらすと答えた。

 規制リスクでは、52%が今後2年以内に、93%が今後5年以内にバリュエーションに影響を与えると回答。レピュテーションリスクでは、すでに影響を与えているとの回答が54%、今後2年以内が79%あった。

 調査票では、石油需要を減少させていく「ピーク需要期待」がすでにバリュエーションに影響を与えるとした回答が23%。60%が今後以内に影響を与えると回答した。また、ガスでも、「ピーク需要期待」がすでにバリュエーションに影響を与えるとした回答が12%。今後以内に影響を与えるとの回答は31%となった。

 一方、回答者の71%は、化石燃料企業がゼロ炭素社会に向け転換できるか判断しかねると回答。上記の今後の見通しとのずれを浮き彫りにした。化石燃料フリーの投資商品がなかなか生まれない背景に関しては、需要が少ないこととベンチマークするインデックスから逸脱することに懸念があること答えた人が多かった。また化石燃料企業が、短期的に配当金が高いことや、将来エネルギー転換を進める上で長期的な成長や配当金をもたらすと答えた人が各々42%と高かった。化石燃料企業へのエンゲージメントについても、41%の回答者が戦略の方向性を定めていなかった。

【参照ページ】Energy transition risk will dent oil company valuations within 5 years, predict 89% of fund managers
【報告書】Not long now

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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