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【イギリス】政府諮問委員会、炭素回収・利用・貯留CCUS技術の実用化提言レポート公表

 英政府の炭素回収・利用・貯留(CCUS)検討委員会「CCUS Cost Challenge Taskforce」は7月19日、CCUS技術の実用化に向けコスト削減を図るための提言をまとめたレポートを発表した。英政府は2030年代にCCUSを大規模に導入する政策を立てており、今年1月にCCUS Cost Challenge Taskforceを設立。今年夏までにレポートを作成するよう求めていた。

 CCUS Cost Challenge Taskforceは、英法律事務所大手リンクレーターズのパートナーが議長に就任し、エネルギー大手、重工業大手、金融大手、政府関係者、NGO、大学教授、国際機関等約60人で構成。今回、政府に向け16の提言をまとめた。

 CCUSを管掌しているビジネス・エネルギー・産業戦略省のエネルギー・クリーン成長担当大臣は、CCUS Cost Challenge Taskforceに対し、CCUSの未来を検討する上で、政府の「クリーン成長戦略」に基づき3つ注文を付けた。内容は、最大限の二酸化炭素吸収、コスト削減への道筋、技術面での国際的リーダーとなること。今回のレポートは、これら3つを実現するための提言書となっている。

 今回の提言では、政府に対しCCUS展開スケジュールを2018年までに策定することを要請。2020年代中頃には2つ以上の大規模なCCUS設備が稼働させるべきとした。また、コスト効率の良いCCUS技術を展開するためには、大型設備を特定の地域に集積させ効率よく運転される「CCUSクラスター」が有効と判断。英国内で「CCUSクラスター」に適した地域を選定し、資本と技術を地理的に集中投下すべきだとまとめた。一方で、CCUSの運営については、リスク分散や柔軟性を高めるため、バリューチェーンは切り離すべきとした。

 また、CCUS設備を展開する上では、政治的リスク、クロスチェーン・リスク、座礁資産リスク(化石燃料燃焼が下火となりCCUS技術そのものが不要となるリスク)、二酸化炭素漏出リスク、二酸化炭素貯留責任の保険非適用リスク等、様々なリスクがあるが、資本市場全体でリスクを配分していくため、金融機関と協議すべきと提言した。さらに、CCUS技術の開発では、グリーンボンド活用の可能性も示した。

【参照ページ】CCUS Cost Challenge Taskforce
【レポート】Delivering Clean Growth

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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