米メリーランド大学は8月26日、食品分野の気候変動緩和イニシアチブ「Cool Food Pledge」に、大学として世界で初めて署名機関となったと発表した。同イニシアティブは2℃目標に準じ、2030年までに食品関連の二酸化炭素排出量を2015年比で25%削減する目標を掲げている。
世界の二酸化炭素排出量の約4分の1は、農業や土地利用変化が占めると言われている。その中でも農業による排出量の3分の2は、動物性食品の生産によるものだという。植物性食品の生産では環境負荷が低く、世界資源研究所(WRI)の調査によると、平均的なアメリカ人は、動物性食品の消費を減らし、植物の消費を増やすだけで、食事に起因する環境負荷をほぼ半分にまで低減できるとした。
同大学は、ソーシャルメディアやスマートフォンアプリ、大学のプログラムを通じて、学食等で提供されるメニューの栄養や調達に関する情報を共有。GHG排出量削減の目標に向けて、以下のような取り組みを行っている。
- 調理チームとオペレーションチームと協働し、生産に必要な土地、水、その他天然資源の削減に向けて、資源利用の低い動物性食品や植物性食品の活用
- 学生自治体と学生寮協会に対してテイスティングとキャンペーンを実施し、意識を向上
- 学生の保護者に対する、地球にやさしい「家庭レシピ」の募集
Cool Food Pledgeは2018年秋に設立された新しいイニシアティブ。現在メリーランド大学の他にも、カリフォルニア大学ヘルス、ウィスコンシン大学ヘルス、モルガン・スタンレー、ヒルトン、ジェネンテック、マックスハンバーガー、モンデ・ニッシン、Overlook、ダートマス=ヒッチコック・メディカル・センター 、ハッケンサック・メリディアン・ヘルス、バージニア・メイソンメディカル・センター、Farmers Restaurant Group等が加盟している。
【参照ページ】RELEASE: Maryland Becomes the First "Cool Food" University
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