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【イギリス】英下院委員会、植物由来や生分解性プラ、堆肥化プラの問題指摘。再利用促進の必要性提唱

 英下院の環境・食糧・農村地域委員会は9月12日、プラスチック製の食品・飲料の容器・包装問題に対する報告書を発表した。海洋プラスチック汚染が深刻化する中、企業は自主的に化石燃料由来のプラスチックから、植物由来プラスチック、生分解性プラスチック、堆肥化可能プラスチック、紙、ガラス等に切り替えているが、それらの環境インパクトを包括的に検討した。

 今回の報告書では、生分解性プラスチックは、海中で分解されるものの、分解過程で温室効果ガスとなる二酸化炭素やメタンガスを排出する問題を指摘。気候変動の観点から、生分解性プラスチックも環境に負のインパクトをもたらすことを示した。また、植物由来プラスチックについては、必ずしも生分解性でないという課題にも言及した。堆肥化可能プラスチックについては、堆肥化するごみ箱の所在が不明瞭な中、堆肥化可能プラスチックを増やしても消費者が適切な処分方法がわからず、ただのごみとして捨てられることを懸念し、現時点では代替プラスチックとして推奨できないとした。

 今回の報告書については、内容の中で、英環境NGOのGreen Allianceのコメントが多数引用されたことも話題となった。特に、「生分解性」があると謳われたプラスチックは、人々によって自然環境に廃棄される可能性が高くなり、それにより土地汚染や海洋汚染が悪化する、とした点に大きな注目が集まっている。Green Allianceは、いずれの包装・容器についても廃棄されれば環境負荷がかかるため、使い捨てでなく再利用なものにするしか、環境負荷を下げられないと提唱している。

 同委員会としては、英サーキュラーエコノミー推進NGOのWRAP(Waste & Resources Action Programme)が、包括的なライフサイクル・アセスメント(LCA)を実施すべきと提言。さらに、リサクルよりもプラスチック削減の用法が遥かに重要だとし、WRAPに対し、再利用可能な容器・包装を進めるために、政府がどのような政策を打つべきかも提言すべきとした。

【参照ページ】Fundamental shift away from single use packaging necessary, say MPs

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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