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【国際】世界石炭火力発電量、2019年は3%減少のトレンド。近年最大の減少幅。インド減少、中国も微減

 英気候変動関連メディアCarbon Briefは11月25日、2019年の石炭火力発電量は世界全体で3%減となる約300TWh削減となる見込みと発表した。今年の各国月次発電量から推計した。300TWhは、同量は、ドイツ、スペイン、英国の年間発電量に相当する。同社によると、世界の石炭火力発電量が前年を下回ったのは1985年以降、2009年、2015年の2回。2019年は2015年を上回る過去35年間最大の減少となりそうだ。

 地域別では、最大の削減地となったのは米国。また、EU全体、ドイツ、韓国等の先進国でも大幅な削減を記録した。石炭火力発電の巨大発電国インドでは、過去30年間で初めて減少トレンドを記録。中国は微減。一方、増加している中心地は、東南アジアだが、世界全体に占めるインパクト小さい。

 欧米では、2017年と2018年にも石炭火力発電量が減少していたが、中国での増加により世界全体では相殺された形だった。しかし2019年は、インドでも減少、中国でも微減となり、全体量が大きく減った。

 中国では、経済成長の低速化により電力需要の伸び率も鈍化。鈍化分全体を再生可能エネルギーの新設で賄えるようになってきている。中国では、引き続き石炭火力発電所の新設が行われているが、稼働率は48.6%まで落ち、世界平均の54%をも下回ったという。

 インドでは、モンスーン豪雨が多発したことにより産業用電力需要が低迷。今年の発電量そのものが前年を下回るという事態になった。その中で石炭火力発電以外の電源が伸び、石炭火力発電量が大きく落ち込んだ。KPMGインドは、インドの将来見通しについて、2022年までの再生可能エネルギー発電新設が計画値の175GWに対し実績が130GWと大きく未達になったとしても、石炭火力発電所の稼働率は現行の51%から、35%から40%の水準にまで下げると見通した。

 米国では、米鉱山安全衛生局が発表した統計によると、石炭産業の従事者数は、今年初めからすでに2,206人減少し、約52,000人。統計史上過去最低に近づいているとことがわかった。米国では、トランプ大統領の選挙時公約にもかかわらず、就任後も石炭生産量が下がってきている。

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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