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【日本】九州電力、長崎県の「松浦発電所2号機」が営業運転開始。日本で新たな石炭火力発電誕生

 九州電力は12月17日、長崎県松浦市に新設した石炭火力発電所「松浦発電所2号機」が12月20日から営業運転を開始すると発表した。設備容量は1GW。日本に新たな石炭火力発電が誕生する。

 松浦発電所2号機は、2001年に工事に着工したが、2004年に電力需要想定が下がり工事が中断。東日本大震災後の2016年1月に工事を再開。6月に試験運転を開始していた。九州電力では、主力電源と期待している鹿児島県の川内原子力発電所1号機と2号機がテロ対策のために長期間停止に追いやられることが決まっている。松浦発電所2号機を、その代替電源として位置づけたい考え。

【参考】【日本】九州電力、川内原子力発電所1号機・2号機の発電停止計画発表。テロ対策間に合わず(2019年10月5日)

 同発電所は、超々臨界圧(USC)で、1989年に運転再開した松浦発電所1号機に比べ、二酸化炭素排出量を約5%削減できるという。九州電力は、「最高水準の技術を導入」と謳い、大気汚染物質の硫黄酸化物(SOx)、窒素化合物(NOx)、煤塵を低減できると強調した。

 石炭火力発電はもともとの二酸化炭素排出量が非常に多く、5%削減しただけでは「環境に配慮した」とは言えないのが実情。そのため、USC型の高効率石炭火力発電であっても、欧米の金融機関はファイナンスを停止してきている。但し、経済産業省は、これからも高効率石炭火力発電を海外に輸出していく構えを崩していない。同発電所の日野雅貴副所長は、取材に対し、火力発電に対する批判はあるものの、エネルギー全体の中で議論してほしいとコメントした。

【参考】【日本】経産省審議会、高効率石炭火力発電の海外展開強化を採択。日本の気候変動政策は茨の道に(2019年12月16日)

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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