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【日本】金融庁「6月末までの株主総会開催は法定義務ではない」。新型コロナで柔軟な対応要請

 金融庁は4月15日、新型コロナウイルス・パンデミックを受け、2020年度の企業決算・監査及び株主総会の対応のあり方について発表。会社法では3月決算の企業でも6月末に定時株主総会を開催することを義務付けていないことを周知。必要であれば、株主総会日程を後ろ倒しにすることは可能と伝えた。

 金融庁は、パンデミックや外出自粛により、定時株主総会の準備や例年通りの開催が困難になる見通しがたつ中、4月3日に「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査等への対応に係る連絡協議会」を設置。開催のあり方について検討していた。

 今回の発表では、多くの3月決算企業が6月末までに開催することを規定しているのは会社法ではなく、各社の定款であることをあらためて認識させ、延期が可能であることを伝えた。会社法296条第1項は、株式会社の定時株主総会は,毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならないという規定のみ。

 有価証券報告書、四半期報告書等の提出についても、企業及び監査法人に対し、目下金融庁が、提出期限を9月末まで一律に延長する内閣府令改正を予定していることに言及。従業員の安全確保に十分な配慮を行いながら、例年とは異なるスケジュールも想定して、決算及び監査の業務を遂行していくことが求められるとした。

 資金調達や経営判断を適時に行うために通常通りに定時株主総会を開催する場合でも、計算書類、監査報告等については「継続会」の手法を用いることができることを周知。定時株主総会の中で、会社法317条に基づく続行決議を行い、後日継続会として決算書類の承認等を行うことができることを伝えた。

 また株主総会の開催時には、法務省と経済産業省が4月2日に発表した「株主総会運営に係るQ&A」を参照し、感染防止に努めるよう求めた。

 一方で、投資家においては、投資先企業の持続的成長に資するよう、平時にもまして、長期的な視点からの財務の健全性確保の必要性などに留意することが求められるとともに、各企業の決算や監査の実施に係る現下の窮状を踏まえ、上記の定時株主総会・継続会の取扱い等についての理解を求めた。

【参照ページ】新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査及び株主総会の対応について

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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