IT世界大手米フェイスブックは5月5日、同社が「協調的な不正行為(CIB:coordinated inauthentic behavior)」と呼んでいる不正行為に対処した状況を公開する最新レポートを発表した。同社は、SNS上で流通する投稿情報についての責任を追及されており、3年前からCIB対策を強化している。
フェイスブックは今回、CIBには、国内の政治・思想的な偽情報キャンペーンと、外国政府を含む対外工作キャンペーンの2つがあると指摘。国内キャンペーン対策では、偽情報に翻弄される人を防ぐため、当該キャンペーンに関与していると思われる不正と正規の双方のアカウント、ページ、グループを不正アカウントを削除する対策を実施。対外工作キャンペーンに対しては、さらに包括的な対策を採用し、背後にいる個人や組織のあらゆるオンライン上の足跡を削除する対策をとっている。
4月に講じた対策では、新型コロナウイルス・パンデミック前から組成されていた不正行為ネットワークが、パンデミックに乗じて特定のサイトに誘導する行為等が確認された。4月に削除されたアカウントは、フェイスブックで723、インスタグラムで162。削除ページは793、削除グループは200だった。
CIBに削除対策をとったアカウント等の所在国では、ロシア、イラン、米国、モーリタニア、ミャンマー、ジョージアだった。
フェイスブックは、アカウント等の削除という強硬手段には人権侵害の懸念もあるため、透明性を高めるためのレポートを自主的に発行している。
【参照ページ】April 2020 Coordinated Inauthentic Behavior Report
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