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【イタリア】エネル幹部、「2050年にガスに未来はない」「CCS技術は問題解決しない」と言及

 エネルギー世界大手イタリアのエネルは1月29日、同社の2050年二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)目標に関連し、同社子会社エネル・グリーン・パワーのサルバトーレ・ベルナベイCEOが「ガスには未来がないのは明白」と述懐した。また「二酸化炭素をオフセット(ここまで「回収」の意)する技術を私は信じない」と断言し、CCS(炭素回収・貯留)技術の将来性を否定した。

【参考】【イタリア】エネル、2030年までに脱炭素化に向け20兆円投資。再エネ、EV充電、DXに注力(2020年11月25日)

 エネルは現在、燃料市況が悪化していることから、2027年までに石炭火力発電を全廃する方針を決定しているが、ガス関連プロジェクトは継続する姿勢を見せている。実際にイタリアでは、石炭火力発電5基のうち4基を、ガス火力発電所に転換する作業を進めている。その他、コンバインドサイクル発電型のガス火力発電も、欧州と南米に合計15GW保有している状況。但し同社は2030年までに脱炭素化に20兆円も掲げていた。

 ベルナベイCEOは、CCSについて、「とても巨大で複雑なプロジェクトがいくつも進んでいるが、問題は解決されないだろう」と語り、「我々も過去にトライしたが、成功しなかった。再びやると思うか?」とCCSには未来は託さない考え方を強調した。
 
 同CEOは、その代わりに、再生可能エネルギーの将来性を強調。同社は2020年時点で3.1GWの再生可能エネルギー設備容量があり、そのうち大半は米国、欧州、南米での風力発電。2021年には、チリとブラジルでも発電所建設を予定している。さらに米国バイデン政権が誕生したことは追い風と受け、スペインで700MW、米国で1,000MWをさらに追加する計画も示した。

【参照ページ】Enel to get out of gas by 2050, says carbon capture 'will not solve the problem'

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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