資源世界大手豪BHPは2月10日、JFEスチールとの間で、豪州鉄鉱石を活用し、高炉法や直接還元鉄(DRI)製造、原料処理技術を含めた低炭素製鉄技術の開発推進のための覚書(MOU)を締結した。BHPは、今後5年間で1,500万米ドル(約16億円)を投資する。
今回発表の技術開発は、BHPが2019年から取り組む自社事業及び資源利用時の二酸化炭素排出量を削減するための技術開発プログラム「Climate Investment Program」の一環として行われる。BHPは「Climate Investment Program」に対し、4億米ドル(430億円)を投資すると表明している。
【参考】【イギリス・オーストラリア】BHP、気候変動対策に430億円投資。経営陣報酬とCO2削減も連動(2019年7月25日)
今回のパートナーシップでは、鉄鉱石の前処理や鉄鉱石塊の使用、高品質のコークスやDRI等のプロセスで、二酸化炭素排出量削減のため原料の特性を研究する。二社間で鉄鋼バリューチェーン全体の低炭素技術に関するノウハウも共有する。
BHPは2020年11月、中国国営製鉄の宝鋼集団との間で、二酸化炭素排出量削減に向け、5年間で3,500万米ドル(約37億円) の共同投資と技術共有を行うとする覚書を交わしており、今回はこれに続く連携となった。
【参考】【中国】BHPと宝鋼集団、CO2削減に向け協働。5年間37億円投資、CCUS調査も推進(2020年11月11日)
JFEスチールは2030年度の二酸化炭素排出量を2013年度比で20%以上削減することを目標としており、2050年以降のできるだけ早い時期にカーボンニュートラルの実現を目指している。
【参考】【日本】JFE、CO2を2030年までに20%減。「気候変動対応推進の節目の年」とし初の個社目標発表(2020年9月27日)
【参照ページ】BHP partners with JFE to address decarbonisation in the steel industry
【参照ページ】BHP社と製鉄プロセスの低炭素化に向けた取り組みに関する覚書を締結
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