エネルギー世界大手英BPは3月18日、2030年までに設備容量1GW規模のブルー水素生産工場を設立すると発表した。同工場は、英国最大規模。化石燃料の改質で水素を生産し、発生する二酸化炭素を炭素回収・貯留(CCS)技術で回収。二酸化炭素排出量を最大98%回収できるという。投資最終決定は2024年を予定しており、2027年から稼働見込み。
同工場は、北海に近接する英イングランドのティーズサイドに建設。同地域には、英国の二酸化炭素排出原ワースト25社のうち5社が存在。同地域の産業からの二酸化炭素排出量は同国全体の5%以上を占める。
同地域ではすでに、CCUSプロジェクト「ネット・ゼロ・ティーズサイド(NZT)」と「Northern Endurance Partnership(NEP)」が計画されている。今回発表のCCUSプロジェクト「H2Teesside」は、これに統合されるという。
同社は、大規模生産でコスト競争力のある水素を生産することで、重量貨物輸送の燃料や、持続可能な燃料生成等を実施。同地域の産業の天然ガスからの転換を進める。まずは、2027年までに設備容量500MWを実現。2030年までに設備を拡大。英政府は、2030年までに5GW規模の水産生産設備を政策目標においている。
また同社は、酸化チタン顔料製造世界大手ベネターとの間で、べネターの工場にブルー水素を供給することで覚書(MOU)を締結。英イングランド北部のガス供給ノーザン・ガス・ネットワークス(NGN)とは、供給ガスの脱炭素化に向けたMOUを締結している。
さらに同社は、ブルー水素だけでなく、英国初のグリーン水素輸送ハブ開発も進める。グリーン水素分野では、ティーズ・ヴァレー合同行政機構(TVCA)とMOUを締結した。
【参照ページ】bp plans UK’s largest hydrogen project
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