豪大手プラスチック製造Qenosと豪廃棄物管理Cleanawayは2月15日、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州とビクトリア州で、ケミカルリサイクル実証に関する覚書(MOU)を締結した。
今回のアクションは、豪包装協定機構(APCO)の2025年国家包装・容器目標の一環。同目標の対象は、オーストラリアで製造・販売・使用される全包装・容器。100%再利用可能・リサイクル可能・堆肥化可能なものへの転換、包装・容器の70%をリサイクル・堆肥化、包装・容器の平均リサイクル率50%達成、問題のある不要な使い捨てのプラスチック包装・容器の段階的廃止等を掲げている。
同実証では、家庭での軟質プラスチック廃棄物および混合プラスチックを原料とした再生ポリエチレン製造の実現可能性と環境面でのメリットを調査する。製造する再生ポリエチレンは、バージンポリエチレンと同様の特性を有し、食品用途等でも使用可能。7月までに実証を終え、2022年後半に最終投資判断を行う。実証が成功すれば、2025年までに同国第一号となるケミカルリサイクル施設が稼働予定。
Cleanawayは、既存インフラを活用し、消費者の使用済み軟質プラスチックを収集・分別・前処理を実施。Qenosは、Cleanawayの処理後の廃棄プラスチックを原料に、再生ポリエチレンを製造する。
Cleanawayは他にも、欧州・アジア飲料大手コカ・コーラ・ユーロパシフィック・パートナーズ(CCEP)、アサヒホールディングス豪州子会社アサヒビバレッジズ、豪再生包装・容器製造パクト・グループ等と協働し、PETリサイクル施設の建設も進めている。
【参考】【オーストラリア】CCEP、アサヒ、パクトグループ等、合弁でリサイクル工場新設へ(2022年2月7日)
【参照ページ】Qenos and Cleanaway join forces in Australian Plastic-to-Plastic Advanced Recycling feasibility study
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