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【カナダ】エレクトラ、再生ニッケル・コバルトをグレンコアに供給。EVバッテリーリサイクル

 カナダバッテリー原材料大手エレクトラ・バッテリー・マテリアルズ(旧社名ファースト・コバルト)は4月6日、資源採掘世界大手スイスのグレンコアとの間で、2023年に稼働予定のバッテリーリサイクル工場から生産されるニッケル及びコバルトに関する長期供給契約を締結したと発表した。

  同社は、2022年に既存設備で活用し、300万カナダドルを投資してバッテリーリサイクル実証を実施。2023年に商業プラントを稼動させる予定。今回の提携では、廃棄されたリチウムイオン電池から回収した「ブラックマス」と呼ばれる原材料を精製し、ニッケルとコバルトを生産。2024年までの2年間グレンコアに提供する契約を今回締結した。グレンコアは市場ベースの条件でこれらを購入する予定。ブラックマスから回収できる他の原料のリチウム、銅、黒鉛の契約については、現在、他社と協議中。

 同社の湿式製錬は、低コストかつ省エネを徹底しており、高い歩留まりを誇る。電力は100%水力電力を活用。リサイクル工場の二酸化炭素排出量はほぼゼロ。現在、バッテリーマテリアルパーク開発計画の第2フェーズで、リチウム電池のリサイクル、一次原料からのコバルト及びニッケル生産、同工業団地内に併設されるバッテリー正極材メーカーへの原料供給を予定している。2022年12月に稼働開始予定の第1フェーズでは、北米で唯一の硫酸コバルト精製が始動する。第1フェーズは2022年1月に、丸紅との間で、バッテリーリサイクルと硫酸コバルトの供給契約を締結したと発表していた。

【参考】 【カナダ】エレクトラ、廃バッテリー回収・リサイクルで丸紅と契約。サーキュラー化

 同社は目下、30社以上のブラックマス生産事業者と関係を構築しており、最大4社と供給契約を締結する考え。生産ライン第1号では、約4,500tのブラックますから年間2,000t以上の混合水酸化物沈殿を生産できる。これは、年間電気自動車(EV)2万台以上、もしくはプラグインハイブリッド車(PHV)8万台以上のバッテリーに相当する。生産ラインは需要に応じて拡大していく。

 一方、グレンコアは4月12日、自動車世界大手米GMとの間で、複数年のコバルト供給契約を締結したと発表した。「シボレー・シルバラードEV」、「GMCハマーEV」、「キャデラックLYRIQ」などの電気自動車(EV)を駆動するGMが開発した次世代バッテリー「アルティウム」使用される予定。

 グレンコアとGMは共に、責任ある鉱物イニシアティブ(RMI)のメンバーであり、OECDと連携した責任ある鉱物保証プロセスに適合している。

【参照ページ】Electra Announces Offtake Agreement for Recycled Battery Material
【参照ページ】Electra Battery Materials Commencing operations in Q4’22
【参照ページ】Glencore and General Motors enter multi-year cobalt supply agreement

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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