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【日本】農水省、みどりの食料システム法に基づく国の基本方針決定。自治体・事業者への支援制度開始

 農林水産省は9月15日、みどりの食料システム法に基づく国の基本方針及び制度の対象となる事業活動を定めた農林水産大臣告示を制定・公表。また、同法に基づく基盤確立事業実施計画の認定申請、都道府県・市町村が作成する基本計画の協議の受付を開始した。

 同省は2021年5月、みどりの食料システム法の基礎となる「みどりの食料システム戦略」を策定。農林水産業の2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)実現、2050年までに化学農薬の使用量を2050年までに50%減。輸⼊原料や化石燃料を原料とした化学肥料の使用量を30%削減、耕地面積に占める有機農業の面積を25%に拡⼤し100万ha規模を決定。また、2030年までに⾷品企業におけるサステナビリティを考慮した輸⼊原材料調達の実現、2030年までに食品製造業の労働生産性3割以上向上、2050年までにエリートツリー等を林業用苗木の9割以上に拡大、漁業分野では、ニホンウナギ、クロマグロ等の養殖において人工種苗比率100%を決定した。

 さらに7月にはみどりの食料システム法が国会で成立し施行。みどりの食料システム戦略の実現に向けた基本理念を定めるとともに、地方自治体や事業者の計画を認定し、税制・融資等の支援措置を講ずる制度が始まった。今回公表された国の基本方針は支援制度の骨格を定めたもの。今後、地方自治体向けの支援では、国の基本方針を基に、都道府県での基本計画の策定が求められるようになる。

 事業者向けの支援では、化学肥料や化学農薬の使用低減を進める農業者や、これらに資する生産資材の供給を行う事業者には、みどりの食料システム法の認定を受けた計画に従って一定の設備等を導入した場合、当該設備等に特別償却が適用。導入当初の所得税・法人税が軽減される(みどり投資促進税制)。

 また同省は9月16日、日本の農業生産現場への気候変動影響や適応策をまとめた「令和3年地球温暖化影響調査レポート」も公表。水稲では、出穂期以降の高温により白未熟粒が多くの都道府県で発生。さらに果実でも、ぶどう・りんごでは着色不良・着色遅延、うんしゅうみかんでは日焼け果や浮皮が発生。乳用牛では、高温により乳量・乳成分の低下が発生していることがわかった。

【参照ページ】みどりの食料システム法の本格運用がスタートします!
【参照ページ】「令和3年地球温暖化影響調査レポート」の公表について

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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