世界経済フォーラム(WEF)は1月19日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の場で、ブルーカーボン創出と海洋保全を支援するため、インドネシア政府と新たなパートナーシップを締結した。ブルーカーボンでの取組みでWEFと政府が提携するのは今回が初。
今回の発表は、WEFの海洋行動アジェンダの第一弾のアクション。世界で急速に需要が高まる高品質なブルーカーボン・クレジットとプロジェクトに対し、様々なステークホルダーを結びつけ資金調達等の支援をする。WEFの海洋行動アジェンダでは、70以上の業界リーダーが加盟するイニシアチブ「Friends of Ocean Action」や、WEFとインドネシア政府が2022年11月に立ち上げた持続可能なブルーエコノミーを推進するイニシアチブ「Ocean 20」の立ち上げ等を実施している。
ブルーカーボンは、1エーカーあたり熱帯雨林の最大5倍の炭素を蓄積可能。マングローブ林、海藻等は自然災害から海岸線を守るために重要であり、養殖場としての機能も補助する。インドネシアは、世界最大かつ多様なマングローブ林を保有しており、2024年までに60万haのマングローブの再生を目標としている。
WEFは2022年11月、国連気候変動枠組条約第27回シャルム・エル・シェイク締約国会議(COP27)で、高品質なブルーカーボンプロジェクトを実現するための原則とガイダンスをまとめた報告書を発表していた。「自然保護」「人々のエンパワーメント」「質の高い情報収集と関与、炭素会計の実践」「プロジェクトの環境の見極め」「投資家の精査」の5つの原則とチェックリストを提案し、投資家、プロジェクト推進者、政府向けのガイダンスを報告。今後WEFは、この原則に沿ったブルーカーボンの取り組みを拡大していくとした。
【参照ページ】World Economic Forum Signs Partnership with Indonesia on Blue Carbon to Support National Climate Goals
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