
英環境シンクタンクのプラネット・トラッカーは6月19日、プラスチック汚染問題に関し、化学企業、食品・消費財業界、小売業界がリサイクル促進を解決策として主張する動きを「グリーンウォッシュ」と批判する報告書を発表した。
同レポートでは、プラスチック関連産業は、企業の報告書等を分析し、プラスチック汚染問題に関し、「サーキュラーエコノミー」を処方箋として掲げる傾向にあり、使い捨てプラスチックの削減ではなく、リサイクルに活路を見出そうとする傾向があると指摘した。
しかし、実際には世界全体でプラスチックのリサイクル率は9%にとどまっており、EU規制を含め2020年までに各国政府や企業が掲げたリサイクル率向上の施策が完全に実行されたとしても、プラスチックのリサイクル率は14%にとどまるとした。
さらに、リサイクル率が向上していない理由について、プラスチック関連産業は、回収に協力しない消費者や、リサイクル・インフラを増強しない地方自治体等に責任転嫁していることも非難した。
同報告書は今回、機関投資家や金融機関に対し、プラスチック生産企業の株式リスクが低く見積もられすぎていると提唱。過去5年の適切な株式リスク・レートも算出した。さらに、リサイクルの幻想から目を覚まし、一次原料を転換するための拡大製造者責任制度や税、法規制を導入すべきと訴えた。
【参照ページ】Plastic Industry’s Recycling Deception Exposed: Why action on plastic production is imperative
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