
欧州委員会は3月20日、EUの研究・イノベーションプログラム「Horizon Europe」の2025年度からの3カ年計画を発表した。Horizon Europeは2021年から2027年の7カ年長期イノベーション予算で、前半4年と後半3年の2回にわけて戦略計画が策定される設計がされており、今回は後半3年の計画となる。
同予算は、7カ年で総額77億ユーロ(約1.3兆円)。グリーントランジションとデジタルトランジションの2つを柱としていることで有名。気候変動分野に対し、7カ年予算のうち35%以上を、デジタル分野には7年で130億ユーロ以上を割り当てることが決まっている。他には、ソーシャル・イノベーション分野も対象となっている。
今回の戦略計画策定では、さらに生物多様性分野に7カ年予算の10%以上を割り当てることが決定。さらに技術開発から社会実装までを効率的に展開できるよう、プロジェクトの起草から選定、評価に至るまで、社会科学と人文科学の双方の観点を関連プロジェクトに組み込む。基礎研究から応用研究まで幅広い技術段階にバランスよく資金投下し、基礎研究を疎かにしないことも強調した。
またHorizon Europeと企業や国が共同出資する「Co-Programmed European Partnerships」として、「脳の健康」「持続可能な未来のための森林と林業」「EUのための革新的素材」「グリーン・デジタル転換のための原材料」「レジリエントな文化遺産」「社会変革とレジリエンス」「太陽光発電」「未来の繊維」「バーチャルワールド」の9つが立ち上がっていることも発表された。
【参照ページ】Horizon Europe strategic plan 2025-2027 for research and innovation to underpin journey to a green, digital and resilient future
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