
金融情報世界大手米モーニングスターは3月20日、気候変動観点でのESG株式インデックス「Morningstar Low Carbon Transition Leaders(LCTL) Indexes」をリリースした。低炭素トランジション・リーダーを構成銘柄にする。
同インデックスの特徴は、同社グループのSustainalyticsの評価制度の一つ「Low Carbon Transition Ratings」を活用した点。Low Carbon Transition Ratingsは、各セクターの「ネットゼロ」パスウェイに対し、企業が設定している温室効果ガス排出量削減ロードマップの状況を比較し、整合性度合いを定量評価している。
同インデックスは、親インデックスの構成企業を、セクターごとにグループ化し、「低炭素トランジション・リーダーズ・スコア」の総合値によってランク付けし、各セクターの時価総額上位50%の企業を特定することで、気候トランジション・リーダーを特定する。「低炭素トランジション・リーダーズ・スコア」は、企業の現在の原単位排出量と、Low Carbon Transition Ratingsの双方を半々に考慮し、付与される。
特定された気候トランジション・リーダーは、スコアの高い順に銘柄として指定され、親指数のセクター毎の時価総額構成比の50%に入る銘柄が構成銘柄になる。残りの50%は、親指数の銘柄がそのままの時価総額構成比として採用されるが、「グリーン売上」を考慮し、グリーン売上割合が高い企業は1.1から1.5の係数で傾斜配分される。
また、国連グローバル・コンパクト(UNGC)への違反企業、Sustainalyticsの「不祥事スコア」が5の企業、問題性のある武器、小型武器、たばこに関連す企業は除外。一般炭採掘が売上の1%以上の企業も除外される。
同インデックス・シリーズは、各親指数毎にインデックスが用意されている。グローバルを対象とした「Morningstar Global Low Carbon Transition Leaders」には、マイクロソフト、NVIDIA、アルファベット、テスラ、イーライリリー、JPモルガン・チェース、VISA等が銘柄に選ばれている。
日本市場を対象とした「Morningstar Japan Low Carbon Transition Leaders」には102社が構成銘柄に入っており、構成比はソニーグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、日立製作所、リクルートホールディングス、三井住友フィナンシャルグループ、三菱商事、第一三共、KDDI、オリエンタルランド、ソフトバンクグループの順。
【参照ページ】Morningstar Introduces Low Carbon Transition Leaders Indexes
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