
国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は3月27日、世界の再生可能エネルギー設備容量に関する年次報告書の2024年版を発表した。
【参考】【国際】再エネ、2022年の新規設備容量の83%占める。発電量もシェア12%にまで上昇(2023年4月14日)
同報告書は、世界の再生可能エネルギー設備容量データをまとめたもの。2023年の再生可能エネルギーの新規設備容量は過去最高の473GWで、13.9%増だった。2023年に増加した世界の発電設備容量のうち86%が再生可能エネルギーで、世界の再生可能エネルギー設備容量は2023年末に3,870GWとなった。
2023年の再生可能エネルギー設備容量の電源種別の増加では、太陽光発電が346GW増(32.2%増)、風力発電が116GW増(12.9%増)、水力発電が7GW増(0.6%増)、バイオマス発電が4.4GW増(3%増)、地熱発電は0.2GW増だった。増加分の約73%が太陽光発電、約25%が風力発電だった。
(出所)IRENA
2023年末の設備容量の発電種別では、太陽光発電が37%で1位、水力発電が33%で2位となり太陽光発電の設備容量が水力発電の設備容量を追い抜いた。風力発電が26%、バイオマス発電、地熱発電、波力発電等を含むその他が4%だった。
(出所)IRENA
新規設備容量の地域別では、アジアが328GWで全体の約7割を占めており、そのうち中国が298GWを占める。その他の地域では、欧州で71.2GW、北米で34.9GW、中南米で23.2GW、オセアニアで5.5GW、中東で5.1GW、アフリカで2.7GW。
(出所)IRENA
同報告書では、記録的な再生可能エネルギー設備容量の増加を歓迎しつつ、地域間のギャップを課題として指摘。経済的、開発的なニーズがあるにも関わらず大多数の発展途上国が取り残されているとした。
また、G7における再生可能エネルギー設備容量は7.6%増加、G20では15%増加し、2023年末には約3TWに到達するが、2030年までに再生可能エネルギー設備容量を3倍にするという国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)の目標である11TW以上にするためには、G20だけで2030年までに9.4TWの再生可能エネルギー設備容量が必要となる。
同目標の達成に向けては、大規模な資金調達と国際協力の強化が必要であり、規制、政策、スキルの強化が必要とした。
【参照ページ】Record Growth in Renewables, but Progress Needs to be Equitable
【参照ページ】Renewable capacity highlights
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