京浜急行電鉄(京急電鉄)は3月25日、同社を中核とする京急グループ各社で4月1日から、プラスチック製ストローを植物由来の生分解性プラスチックに全面的に切り替えると発表した。三菱ケミカルの「BioPBS」を採用する。
京急電鉄は、2月に神奈川県の「かながわプラごみゼロ宣言」に県内に事業所がある京急グループ全社が賛同。神奈川県内の主要駅にて、オリジナルエコバッグの配布を行う等の啓発活動を実施してきた。今回の取り組みは「プラごみ削減運動 第2弾」という位置づけ。京急グループ各社では、飲食店、百貨店、スーパーマーケット、ホテル等を運営しており、年間約16万本の使い捨てストローを使用している。
三菱ケミカルの「BioPBS」は、植物由来のコハク酸と1,4ブタンジオールを原料とするバイオPBS(ポリブチレンサクシネート)。自然界の微生物によって水と二酸化炭素に分解される。BioPBSは、海洋分解性が高いものの、単体では強度が低く技術的な障壁となっていたが、タイのPTTグローバル・ケミカル(PTTGC)が持つポリ乳酸系樹脂と組み合わせることで実現にこぎつけた。そのため、製造は、タイのPTTグローバル・ケミカル(PTTGC)との折半出資子会社PTT MCCバイオケムがライセンスを受け実施している。BioPBSは、2016年に、農業用マルチフィルム向けにだったが、2016年に米食品医薬品局(FDA)から「食品接触物質の届出(FCN)」制度に関する認証を取得。2018年には、プラスチック製ストローの試作に成功。同10月からは、BioPBSを用いた紙コップが、日本紙パルプ商事から販売が開始された。
【参照ページ】プラごみ削減を目指し「プラスチック製ストロー」の代替品として
【参照ページ】日本初 当社の生分解性プラスチック「BioPBS™」を用いたストローの採用-京急グループ施設で-
【参照ページ】BioPB(バイオPBS)
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