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【国際】ネスレ、持続可能な包装・容器に向けた投資・アクション加速。コロナ禍でも続行を明言

 食品世界大手スイスのネスレは9月7日、包装・容器のリサイクルを加速し、大規模投資をしていくと発表した。新型コロナウイルス・パンデミックの状況下でも、持続可能な包装・容器についてのアクションは止めないと明言した。

 ネスレは2018年、2025年までに容器・包装素材は100%再利用可能またはリサイクル可能にするとの目標を掲げ、同年までにバージン・プラスチックの消費量を3分の1削減する方針を掲げている。また1月には、食品向け品質の再生プラスチック開発に2300億円を投資することも表明している。

【参考】【スイス】ネスレ、食品向け品質の再生プラ開発に2300億円用意。一時的なコスト増より長期的な開発(2020年1月21日)

 その上で、今回の発表では、米国で食品向け品質の再生プラスチックの増産、チリではペットフードの詰替え用システムの投入、またフランスでは主力商品「マギーブイヨン」の包装で最先端のリサイクル可能な紙パッケージの開発等に、3,000万米ドル(約32億円)を投資する新たなイニシアチブを発表した。

 同社は、1月に再生プラスチック素材の大規模投資を発表して以降、続々と具体策を発表してきている。まず、新たな包装・容器素材の開発では、英国ではチョコレート商品「スマーティーズ」のプラスチック包装をリサイクル可能な紙製に転換。ベビーフード「Gerber and Piltti」の容器は、単一プラスチック素材のものに切り替え、リサイクル性能が大きく向上した。ネスプレッソのコーヒー・カプセルで使われているアルミニウムは、80%が再生素材のものに転換。ネスレの米国でのペットボトル水ビジネスでの容器素材では、再生素材(rPET)の含有率がすでに16.5%にまで上がってきている。

 続いて、廃棄物の回収では、ネスレのフィリピン法人では8月、同社が販売した製品が含むプラスチック量と同量以上のプラスチックを回収する「プラスチック・ニュートラル」を達成したことを宣言。インドネシアとオーストラリアでも廃棄物回収プロジェクトを開始。スイスでは、ペットフード「PetCare」や濃縮コーヒーパックでも詰替え用を拡大している。

 また、持続可能な包装・容器の重要性を社内外に浸透させていくため、社内研修や社外講習、デジタルツールを活用した啓蒙もドイツ、メキシコ、アルゼンチン等の現地法人で展開しており、買い切りではなく詰替え用型の商品販売スキームについても、フランスではLoop、スイスではMIWA、チリではAlgramoとともに協働展開中。

 加えて、オープンイノベーション型のR&Dのため、アショカ財団と協働で、CSV賞コンペを実施。革新的なソリューションを提案した団体に、25万スイスフラン(約2,900万円)の賞金を支給する。受賞者の発表は9月30日に実施される。

【参照ページ】Nestlé intensifies its sustainable packaging transformation journey

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