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【フィリピン】ネスレ、コーヒー農家支援とプラスチック廃棄物削減で大規模アクション

 食品世界大手スイスのネスレのフィリピン法人は10月1日、「国際コーヒーの日」に合わせ、同国での農家向けアクションを公表した。同社は、コーヒー農家における課題として、気候変動への対応、耕作可能な土地面積の縮小、低収入に着目。サプライヤー農家の持続可能な生産を支援し、生活の質向上に努めている。

 フィリピンでは、コーヒー需要が毎年8%以上増加。この傾向は今後も続くと予測され、海外からのコーヒー豆・完成品のコーヒー輸入も需要を支えている。ネスレ・フィリピンは、同国最大のコーヒー調達企業として、コーヒー農家を支援。地域農家への研修提供等を通じた親密な関係構築を行い、1962年には、ネスカフェの地域生産を開始した。

 また2010年には、世界最大のコーヒーサステナビリティ・プログラム「ネスカフェプラン」を展開。地域農家への継続的な技術支援により、収穫量と収入の増加に取り組んできた。2018年と2019年には、年間平均6,000人の農家に対し、研修を提供。地域の収穫量が予想以上に増加し、2019年から2020年における、地域のロブスタコーヒーの調達量は、前年比27%増加したという。

 さらに同社は2018年、ドイツ国際協力公社(GIZ)と協働し、「Project Coffee +」を発足。ミンダナオ島のブキドノンとスルタンクダラットの農家1,500人を対象に、農業ベストプラクティスや、持続可能な農業への転換に向けた能力開発研修を提供した。参加者らは、収穫量と収入の大幅増加を達成。今後1ヘクタールあたり収穫量を、3年間で1tに増産することを目指している。

 また同社は9月16日、海洋保護推進仏Pure Oceansと協働し、フィリピンのバタンガス州沿岸および島のプラスチック廃棄物を、リサイクル施設に輸送するためのボート「バスラ・バンカ(Basura Bangka)」のプロトタイプ設計・調達・運用に関するパートナーシップも締結している。フィリピンは、アジアで、中国やインドネシアの次にプラスチック廃棄物排出の多い国。

 Pure Oceansはバタンガス州マビニに拠点を置き、沿岸や島のコミュニティと連携しながら、海洋プラスチック廃棄物問題への対応を推進している企業。開発中のバスラ・バンカは、地理的条件により従来の廃棄物管理手段が活用できない、沿岸や島のプラスチック廃棄物を処理施設に輸送する。

 ネスレ・フィリピンは、バスラ・バンカ開発のための資金を援助。環境フットプリント削減戦略の一環として、利用後の軟質プラスチック廃棄物を、埋立地や水路、海等から回収・リサイクルする。8月には、Pure Oceansとのパートナーシップにより、フィリピンでの月間消費プラスチック2,400tと同量のプラスチック廃棄物を回収することに成功。9月以降も回収作業を続ける。

【参照ページ】Nestlé PH honors Filipino coffee farmers on International Coffee Day
【参照ページ】Nestlé Philippines, Pure Oceans launch Linis Islas Basura Bangka to support waste management in coastal, island communities
【参照ページ】Nestlé PH recovers plastic waste equivalent to its plastic packaging in August, will continue moving forward

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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