中部国際空港(セントレア)は5月12日、空港運営での2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)を宣言した。国内主要空港では、関西エアポートグループも3月空港運営での2050年カーボンニュートラルを宣言している。しかし、世界にはすでに空港運営でのカーボンニュートラルを達成している空港が約60ヶ所あり、日本の出遅れが目立つ。
今回セントレアが発表した内容は、空港施設の屋上や滑走路脇での太陽光発電、LED等での省エネ化、再生可能エネルギー電力の購入、地上作業車(GSE)の電気自動車(EV)または燃料電池自動車(FCV)化。植林やCCUS(炭素回収・利用・貯留)にも触れた。関西エアポートも同様の発表をしている。
国際的には、すでに60空港がスコープ1とスコープ2のカーボンニュートラルを達成しており、そのうち50空港が欧州。アジアではインドで数カ所カーボンニュートラルが実現できている。
一方、空港では、航空機の地上走行や補助動力、空港までの交通手段等でのスコープ3の排出量も多い。すでに欧米ではスコープ3のカーボンニュートラルについても検討が始まっている。
スコープ3については、セントレアも関西エアポートもまだ何も触れていない。日本では国土交通省が3月、「空港分野におけるCO2削減に関する検討会」に発足。現在、検討を進めている。
【参照ページ】セントレア・ゼロカーボン2050宣言
【参照ページ】温室効果ガス排出量実質ゼロに向けた長期目標を設定
【参照ページ】空港分野におけるCO2削減に関する検討会
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