重工業世界大手ハネウェルと米テキサス大学オースティン校は12月15日、同大学の高度な溶剤技術を活用し、電力・鉄鋼・セメント等のプラントでの二酸化炭素排出量を回収する新技術を開発することで合意した。
ハネウェルは、2035年までに同社事業でのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)達成が目標。同社新製品R&Dの半分は、環境・社会観点のアウトカムを改善する製品に活用している。今回のCCS技術もその一環。
同社が今回ライセンスを取得したのは、炭素回収・貯蔵(CCS)技術の一種。二酸化炭素の回収プロセスは「化学吸着法」を採用。溶剤を活用し、化学的に吸収液に二酸化炭素を吸収させ、分離する。特に同大学の技術では、小さな装置で効率的に二酸化炭素の回収が可能。低コスト化も実現した。
一般的な発電所の場合、同技術で年間340万tの二酸化炭素を回収可能。ハネウェルは現在、年間4,000万tの二酸化炭素回収能力を有する。
国際エネルギー機関(IEA)は2020年、世界中での炭素回収・利用・貯留(CCUS)プロジェクトで回収・利用・貯留された二酸化炭素を4,000万tと推計。世界の気温上昇を1.65℃以下に抑える持続可能な開発シナリオ(SDS)でも、2030年までにCCUS能力を20倍以上に高め、年間8.4億tの二酸化炭素回収が必要だと分析している。