インデックス開発世界大手米MSCIは6月30日、金融機関向けに、投融資ポートフォリオ全体のカーボンフットプリンを測定できるツール「トータル・ポートフォリオ・フットプリンティング」をリリースした。
同ツールは、PCAFが策定した「金融業界のグローバルGHG算出・報告スタンダード」に準拠。対象アセットクラスは、上場株式、国債、地方債、社債、プライベートエクイティ、プライベートデット、シンジケートローン、デリバティブ、グリーンボンドの9つに関し、7万排出ファクターを特定。ユーザーが提供する金融資産データを基に、排出量を算定できるモデルを構築している。
【参考】【国際】金融大手16社、金融機関の投融資GHG報告基準を策定。BoA、モルスタ等。PCAF主導(2020年12月1日)
同ツールは、同社の「ターゲット・スコアカード」「ネットゼロ・トラッカー」ツールとも連動。ポートフォリオの気温上昇度数水準も算定できる。
同ツールは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)、欧州保険・企業年金監督局(EIOPA)、全米保険監督官協会(NAIC)等の要件にも合致しており、金融機関の情報開示ツールとしてのデファクトスタンダードの地位を狙っている。
PCAFは2021年12月、CDPとの連携も発表。CDPの金融機関向け評価で、PCAFの「金融業界のグローバルGHG算出・報告スタンダード」を活用することで合意。金融機関のCDP報告でも使用することが決まっている。
【参照ページ】MSCI develops Total Portfolio Footprinting to measure financed emissions of loans and investments
【参照ページ】PCAF and CDP Enable Financial Institutions to Measure and Disclose Financed Emissions
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