ビジネスの国連持続可能な開発目標(SDGs)推進国際NGOのWorld Benchmarking Alliance(WBA)と、国際人権NGOのビジネスと人権リソースセンター(BHRRC)、ヒューマンライツ・ナウ(HRN)、ヒューマンライツ・ウォッチ(HRW)、Center for Alliance of Labor and Human Rights(CENTRAL)の5団体は9月21日、日本政府に対し、「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」の改訂を要求する共同声明を発表。策定されたガイドラインに失望を表明した。
【参考】【日本】政府、「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」発行(2022年9月15日)
今回の共同声明は、内閣官房のビジネスと人権に関する行動計画の実施に係る関係府省庁施策推進・連絡会議が名宛先。同ガイドラインの策定、普及、検証、改定の一連のプロセスにおいて、ステークホルダーとの協議が軽視されていることを批判したもの。「現行のガイドラインの内容と信頼性は、その策定プロセスにおいて政府が市民社会組織と十分な協議を行う機会を逃したことによって、弱体化されてしまいました。その結果、国内外の市民社会組織は、検討会の策定プロセスに貢献する機会がほとんどありませんでした」と厳しく糾弾した。
同5団体は、8月8日から29日まで実施されたパブリックコメントでも同様の意見をしていたが、「ステークホルダーが意見を形成し、提出するための十分な時間を提供するものではありませんでした。また、本ガイドラインは、パブコメ期間に提出された意見を有意義に統合、対応していないように見受けられます」と、最終化作業を担当した経済産業省を批判した。
同声明は、ビジネスと人権に関する行動計画の実施に係る関係府省庁施策推進・連絡会議に対し、追加協議を行うよう要請。またガイドラインの改定、ガイドラインの検証での人権NGOの積極的に参加体制の構築を要請した。
【参照ページ】Calling for transparent and meaningful stakeholder engagement for Guidelines on Respect for Human Rights in Responsible Supply Chains
【参照ページ】日本:市民社会組織が「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」における 有意義で透明性のあるステークホルダー・エンゲージメントを呼びかけ
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