スウェーデン金融大手SEBは10月26日、カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)達成に向け、2030年までの中間目標を設定。石油・ガス、電力、鉄鋼、自動車製造、スウェーデン国内向け住宅ローン分野への融資を対象に、削減目標を定めた。
石油・ガスでは、2030年までに融資先の二酸化炭素排出量を総量で2020年比55%削減し、830万tにする。電力では、同年までに原単位で43%削減し、電力1kWh当たり70gにまで削減する。
鉄鋼では、同年までに原単位で30%削減し、鉄鋼1t当たり0.98tにまで削減。自動車製造では、原単位で60%削減し、1台の1km当たり61gまで削減する。また、スウェーデン国内向け住宅ローンでは、原単位で30%削減し、1m2当たり2.18kgまで削減する。
同社は、2050年までの投融資ポートフォリオのカーボンニュートラルにコミットする銀行のイニシアチブ「Net-Zero Banking Alliance(NZBA)」の加盟機関。NZBAの加盟機関には、2050年までに投融双方のポートフォリオでのカーボンニュートラル実現へのコミット、加盟から18ヶ月以内に、2030年までの目標と2050年目標、5年毎の中間目標の設定が必要。また、2030年目標には、二酸化炭素排出量の多いセクター等、銀行が最もインパクトを起こすべき対象を含めることも規定され、加盟から36ヶ月以内にセクター目標を定めることも規定されている。
また同社は、サステナビリティ戦略として、2030年までにエネルギー関連ポートフォリオでの化石燃料の融資エクスポージャーを45%から60%削減する目標「The Brown」、同年までにサステナビリティ関連融資、サステナビリティ・ファイナンス・アドバイザリー、サステナビリティ投資商品、グリーンテックへのベンチャーキャピタル投資を6倍から8倍に拡大する目標「The Green」、投融資先のパリ協定に沿った移行比率指標「The Future」を掲げている。今回のアクションはこれらの一環。
【参考】【国際】43銀行、ネットゼロ・バンキング・アライアンス発足。NZAOA、NZAMに続く。日本の加盟ゼロ(2021年4月22日)
【参照ページ】SEB sets net-zero aligned 2030 targets for its credit portfolio
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