化粧品世界大手米エスティローダーは6月29日、店舗のグリーンビルディング・プログラム「Responsible Store Design」を開始すると発表した。廃棄物量削減、水消費量削減、省エネ、責任ある資材調達等に関する小売店舗の評価やビジュアル・マーチャンダイジングのデザイン等の枠組みを提供する。
同社は2020年、小売店舗を含む全売場スペースを対象に、独自のグリーンビルディング基準を決定。新築や大規模改装の際に適用する省エネ、再生可能エネルギー、水、廃棄物、室内空気の質に関する基準を定めた。同基準に関しては、第三者保証も取得した。
今回発表したResponsible Store Designは、新規店舗、既存店舗、ビジュアル・マーチャンダイジングの3つの領域で構成されている。新規店舗については、同社がすでに策定していたグリーンビルディング基準を基盤にしつつ、同社独自の「Thoughtful Material」基準に整合する備品や資材を使用することも盛り込んだ。電力は全て再生可能エネルギーとする。
新規店舗に関する同基準は、全項目での遵守義務化ではなく、ポイント制を採用。一定の基準を満たすことを求める。一方、既存店舗については、新規店舗と比べポイント加点の項目がそもそも少ないため、全項目での遵守を義務化する。店舗清掃ではエコラボ認定洗剤での洗剤を使用することや、竹、紙、リサイクル素材など、試用用のアプリケーターで竹、紙、再生素材製のものを導入すること等も掲げた。従業員や顧客向けに店内での廃棄物をリサイクルできるようにもする。
ビジュアル・マーチャンダイジングに関しても全項目の遵守を義務化する。バージン・アクリル素材の使用を禁止。リサイクル可能な素材を可能な限り優先的に使用することや、消費後廃材からの再生素材を取り入れることも要件化した。
2023年度の実証では、6店舗が同プログラムに参画し、フレームワークへの適合が認められた。このうち、2022年7月にオープンした中国のOrigins南京徳治広場店は、全条件を満たし26ポイントを獲得した。
【参照ページ】ELC Launches Responsible Store Design Program
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