世界銀行は10月26日、グリーンボンドに関する解説書、「グリーンボンドとは?」の日本語版を刊行した。投資家らに対し、近年世界中で急速に発展しつつあるグリーンボンド市場に対する理解を深めてもらうのが目的だ。
同書では、そもそもの「債券」の仕組みから世界の金融市場における債券市場の位置づけ、グリーンボンドの定義やプロセス、グリーンボンド原則(Green Bond Principles)に至るまで、グリーンボンドの概要が多面的に詳しく解説されている。
グリーンボンドは2007年にEIB(欧州投資銀行)が初めての気候関連債券を発行したのが始まりだ。2008年には世界銀行が史上初めて「グリーンボンド」という名称で固定金利債券を発行し、それ以降、政府や開発系金融機関、地方公共団体、民間企業などがこぞってグリーンボンドを発行し始めた。
グリーンボンド市場は2010年の約40億米ドルから2014年には370億米ドルまで9倍以上に拡大し、2015年は7月時点で既に発行額が約230億米ドルに達している。現在グリーンボンドの累計発行額は600億米ドルに達しようとしているが、債券市場全体は90兆米ドルあることを考えると、グリーンボンドにはまだまだ伸びる余地があると言える。
一方で、市場の拡大に伴い、グリーンボンド市場の健全な発展および信用力向上を目的として、資金使途の透明性や情報開示の向上に向けた議論も進んでおり、今年の3月にはグリーンボンド原則の第二版が発行されている。グリーンボンドに関する理解を深めたい方はぜひ参考にしていただきたい。
【レポートダウンロード】グリーンボンドとは?
【参考サイト】World Bank Green Bonds
【機関サイト】World Bank
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