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【国際】PRI、SDGsを考慮した投資行動フレームワーク発表。システミック・インパクトに着目

 国連責任投資原則(PRI)は6月15日、署名機関向けに、国連持続可能な開発目標(SDGs)に則した投資行動を行うための意思決定フレームワークを提示した。PRIは、投資行動次第で、投資行動の影響はポジティブにもネガティブにもなりうると指摘。投資意思決定において、投資先の個別銘柄にとってマテリアルなESG課題だけでなく、システミックレベルでの社会・環境課題も考慮することを促した。

 今回PRIが提示したフレームワークは、投資意思決定の5つのステップ。PRIは2017年にも、投資家のSDGs考慮の事例集を発表しており、その際にも「機関投資家はSDGsに貢献すべき義務がある」との強いメッセージを打ち出しており、今回のフレームワークは、PRIがSDGsについての考え方を示した第2弾となっている。

【参考】【国際】「機関投資家はSDGsに貢献すべき義務がある」、PRI・PwCレポート(2017年10月23日)

A five-part framework for investors

  1. アウトカムの特定
  2. ポリシーと目標の設定
  3. 投資家がアウトカムを創出
  4. 金融システム全体で集団としてのアウトカムを創出
  5. 世界のステークホルダー全体でSDGsに則したアウトカム創出で協働

 今回のフレームワークの特徴は、機関投資家が長期的な投資パフォーマンスを高めるために、システミック・インパクトに着目した点にある。PRIは、国連グローバル・コンパクト(UNGC)と国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)が事務局運営に関与しており、国連全体として推進しているSDGsをPRIの活動にも埋め込むよう求める声があった。署名機関の年次報告の中でも、SDGsに言及していた署名機関は全体の31%で、2018年の16%、2019年の24%から、徐々に上がってきており、機関投資家の中でも関心が高まっていた。

 しかし、SDGsについては、PRIの署名機関の間でも、SDGsを中心に据えて投資意思決定を行うべきという派と、投資パフォーマンスを高めることが最大のミッションである機関投資家にとってESGマテリアルでない課題のインパクトまで考慮すると投資パフォーマンスが下がるという派があり、PRIとしても妥結点を模索していた。

 その結果、今回提示したのが、両派の意見を汲んだ形で、個別銘柄のESGマテリアルだけでなく、システミックな課題にフォーカスするという視点。すなわち投資先企業や機関投資家の受益者に影響を与える「外部性(Externality)」を考慮するよう促すものとなった。

 今回PRIは、人権侵害、気候変動、不平等な社会構造等が、長期的な経済パフォーマンス、投資家の投資パフォーマンス、受益者の生活を大きく脅かすものとなっていると言及。さらに新型コロナウイルス・パンデミックによってSDGsが掲げる目標の達成に向けた切迫度はますます高まっていると述べた。

 さらにPRIは、2021年の署名機関年次報告について、今回のフレームワークに則したSDGs関連のアウトカムの特定プロセスやポリシーに関する設問項目を加える考えを表明。今後パブリックコメントを募集した上で、年次報告の設問を最終決定していく。設問は、最初は必須設問項目「Core」ではなく、任意項目「Plus」とし、署名機関の理解を得やすい進め方をする意思も示した。

【参照ページ】Principles for Responsible Investment Releases New Framework For Signatories to Take Action on the Sustainable Development Goals

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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