化学世界大手独BASFの日本子会社BASFジャパンと三井化学6月1日は、ケミカルリサイクル技術での協業検討を発表した。三井化学は、ケミカルリサイクルで世界屈指の技術力を持つBASFと連携することで、日本市場でのケミカルリサイクル事業の拡大を目指す模様。
BASFは、同社が誇る欧州のフェアブントサイト(統合生産拠点)を中心に「ChemCycling」プロジェクトを早くからケミカルリサイクル事業を始動。短サイクルのケミカルリサイクルから、フィードストック型と呼ばれるナフサにまで還元する種類のケミカルリサイクルまで幅広い生産ラインを持つ。近年、世界中に事業を拡大する戦略を強めており、ついに今回、日本市場でも大きな足がかりを得た。同社は、2030年までにサーキュラーエコノミー事業で売上2.1兆円を目標としており、2025年からバージンプラスチックを年間25万t再生プラスチックに置き換えることも目指している。
【参考】【ドイツ】BASF、サーキュラーエコノミー事業で2030年売上2.1兆円目標。ケミカルリサイクル等(2020年12月16日)
【参考】【ヨーロッパ】BASF、Quantafuel、REMONDISら、廃プラのケミカルリサイクルで協働(2021年4月25日)
三井化学は、エチレンクラッカーで、BASFが生産した再生ナフサを活用したエチレン生産を検討している模様。これにより日本市場での再生プラスチックの販売を強化するとみられる。
【参照ページ】BASFと三井化学、日本国内におけるケミカルリサイクルの推進に向けた協業検討を開始
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